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Mastodonから結成メンバーでギタリスト兼ヴォーカルBrent Hindsが脱退。

3/7/2025

Mastodonから結成メンバーでギタリスト兼ヴォーカルBrent Hindsが脱退。

Mastodonの結成メンバーでここ25年間ギターとヴォーカルを担当していたBrent Hindsが脱退。


Brentは米Alabama州で生まれ育ち地元のバンドでプレイ、1993年に当時Knuckleというバンドで活動していたTroy SandersがAlabamaで公演を行った際にBrentと出会い交流を深め、Troyと一緒にバンドがやりたいと思ったBrentはTroyの居るAtlantaに引っ越し、当時Troyが活動していたFour Hour Foggerに加入。BrentとTroyがHigh On Fireのライブを観に行った際、Brann DailorとBill Kelliherに出会い意気投合。Brent(g)、Troy(b)、Brann(dr)、Bill(g)にヴォーカリストEric Sanerを加えてMastodonは2000年に結成。結成後にデモを制作するとEricが脱退。その後Ericの代わりにBrentとTroyがヴォーカルパートをシェアする形でデモを作り直しRelapse Recordsと契約。そしてデビューEP作Lifesbloodを2001年にリリースし、アルバムRemissionを2002年にリリース。そして2004年にリリースしたアルバムLeviathanの評判によってMastodonの名前は一気に広まりました。


しかし先日Mastodonは自身のSNSにてBrentとの決別を発表。以下バンドの声明。

「友人とファンの皆さん、25年という記念的な年月を共に過ごしてきたMastodonとBrent Hindsは、お互いに別れを決意しました。


私達は、これまで分かち合ってきた音楽と活動に誇りと感謝の念を抱いており、彼の今後の活動において成功と幸福がもたらされることを祈っています。


Mastodonの次の章を皆さんにお見せするのを私達はワクワクおり、刺激を受けています。私達が前進していく中で、2025年のツアー計画は予定通り行います。ツアーでお会いできることを楽しみにしています。」


バンドの発表: https://www.instagram.com/p/DG6ExClPdkx/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading


Brentは今の所脱退に関して公にはコメントを出していません。


こちらBrentとMastodonの最後のライブとなった昨年末の米Indiana公演での曲Iron Tuskのライブ映像:https://youtu.be/uiUP6opPEtY?si=CfpAIA2bwpL5FG1Y

曲Steambreather: https://youtu.be/Rl3jcWYxr64?si=6i5R_C_u7VlZJYad

曲Circle Of Cysquatch: https://youtu.be/2gOIsMzIeWE?si=mn8yQbJj0U-wUJil

曲Hearts Alive: https://youtu.be/g4h-fF3qGkw?si=CgQV3B4YBX5X4mJd 


Mastodonは現在Tool主催のTool Live In The Sandに出演中で、5月にはCoheed And CambriaとPeripheryと共に米ツアーを予定。そして7月5日に英Birminghamにて行われるBlack Sabbath最後のライブイベントにも出演予定。


また昨年のGuitar World誌のインタビューにてBillはアルバムHushed and Grimの次作となる新譜の制作を始めている事を発言。

「沢山のアイディアがあるので、全てにおいてとても良い感じだ。」

またBrentとの曲作りのアプローチの違いについて「私は何か月もかけて繋ぎ合わせるやり方だが、Brentはスタジオでジャムってその場で何でも書いてしまうやり方だ。それでうまくいくこともあるけれど、私は整理整頓して、曲の行き先についてあらゆる可能性を試したいと思っている」と説明。

Guitar World誌のインタビュー: https://www.guitarworld.com/features/bill-kelliher-esp-ltd-royal-shiva-guitar


BrentはMastodonの活動以外にもGiraffe Tongue OrchestraやLegend of the Seagullmenといったサイドプロジェクトでも活躍しています。


一見、Mastodonの活動は順調であり問題はないと思われていましたが、Brent自身の様々な言動が度々ニュースにピックアップされる事もこれまで何回もありました。


アルバムCrack The Skye(2009)のメイキング映像にて、バンドメンバーはBrentが2007年のMTV Video Musicアワードにて複数のミュージシャンと喧嘩になり大怪我を負った事を説明。当時Brentはこの喧嘩によって脳出血や鼻骨骨折などを負い、一時は昏睡状態に陥り、その後数カ月間治療を行う事になりました。この出来事がBrentの音楽制作へのエネルギーとなりCrack The Skyeが生まれた事が語られています。報道では、相手はSystem Of A DownのベーシストShavo OdadjianとシンガーソングライターWilliam Hudsonで、警察は酔っていたBrentが扇動したと発表。後日、TroyはSystem Of A DownとMastodonの関係は良好であり、BrentはShavoではなく他のミュージシャンと喧嘩したと発言。

メイキング映像: https://youtu.be/zZKsVDBfOX4?si=q7uCVKUnCHyGB-Gx


2008年、BrentはAtlantaの音楽シーンで活躍したBJ Womackのチャリティーコンサートに出演。同イベントにはギタリストArish Khanも出演しておりステージで共演。ラストソング時にBrentがギターソロを披露していると、Arishが持っていたビールをかけてきた、その場は笑って和やかにコンサートは終了したものBrentは激怒しており、ステージを降りたArishを捕まえ殴ったそうです。その後、病院で治療を終えたArishに手持ちであった80ドルを渡した事が報道。

こちらArish VS. Brentの記事: https://pitchfork.com/news/33532-mastodons-brent-hinds-vs-king-khan-fite/


2015年のGrammyアワードにてMastodonは曲High RoadがBest Metal Performance部門にノミネートされました。授賞式にてBrentは会場を汚しまくったとして退場させられたそうです。

Giraffe Tongue OrchestraのバンドメイトであるBen Weinmanの投稿: https://www.instagram.com/p/y5WT1FRmkV/?utm_source=ig_embed&ig_rid=3b539767-0281-4802-bcdc-5592ce527591

こちら当日アワードでインタビューを受けたBrentとBrannの映像: https://youtu.be/tcSIvp4fGX0?si=6yEpKkmuwTwZmkSf


2015年にBrentが受けたGuitar Playerでのインタビューにてメタルが大嫌いである事を発言。Brentは元々バンジョーを演奏しており、これまでも70年代のプログレッシブ、サイケデリックミュージックに影響を受けている事を発言しています。同インタビューにてBrentは「元々メタルは好きじゃないんだ。俺はAlabama出身でカントリーやサーフロック、ロカビリーを演奏していた。20代の頃に反抗的だからメタルをプレイしていた。そしてBrannやBillと出会い彼等は本当にメタルを愛していた。それ以来、俺はMastodonをなるべくメタルバンドにしないように彼等を説得してきたんだ。俺はメタルが嫌いだからメタルバンドにはなりなくなかったんだ。」

インタビューでの発言が掲載された記事: https://metalinjection.net/shocking-revelations/mastodons-brent-hinds-i-fucking-hate-heavy-metal



2021年にHatebreedのJamey Jastaのポッドキャスト番組The Jasta Showに出演したBrentは共演したいアーティストや、やりたいツアーはあるかの質問に対して、

「ないな。Disturbedとか、Mayhemフェスとか、やりたくないツアーも沢山やってきたよ。Disturbedの前に演奏しDisturbedが好きな観客の前で演奏するのは最悪だったぜ。」

JameyからDisturbedのファンからMastodonは受け入れて貰えたかの質問に対して、

「Mayhemフェスだったけれど、酔っ払ったアメリカ人が大勢いたよ。彼等は何でも受け入れてくれるよ。Relapseレコードの最初のツアーはDying Fetusと他のバンドとやったけれど、あれは酷かった。あのツアーは二度とやりたくないね。」

同インタビューではBrentが他アーティストへの批判や過激な発言が多かった事でJameyは後日インタビューをお蔵入りにしています。Jameyは同インタビューについて、「Brentは自身の意見を言う権利はあるけれど、彼の言葉が彼に不利にとられた以上、このポッドキャストで彼の素晴らしい新作の輝きを奪わない方がいいと思ったんだ。誰だってミスが多い日はあり、それを放送されたり捏造されたりするのは嫌だからね。Brentとはこれまで沢山楽しい話を一杯やってきた。俺はBrentが大好きで彼の新作に関わった全ての人達に素晴らしい作品だよと伝えたい」と発言。


また、Brentはこれまでライブ中に機材トラブル等でスタッフに対して文句を言っている事がありファンの間でも有名でした。

こちらBrentが激怒しているも最後は仲直りする動画: https://youtu.be/NEvJkHz57M8?si=jXBp6FtH3_3Cf-Yh

こちらのライブ映像では1:50頃にBrentがスタッフを呼び寄せ機材の調整をさせています:https://youtu.be/g2ImUPTpqPg?si=gecAinEapNEb6L9b 

上の映像と同日のライブにて0:50頃にBrentは機材の調子が悪いのかスタッフを呼び寄せています: https://youtu.be/-9o35zorqYc?si=INgeqL046DEHCSrJ


そして先日、MastodonはHerman Melvilleの小説Moby-DickがアルバムLeviathanに与えた影響についてディスカッションを行いました。同イベントにBrentは出席しておらず、Brannの目の下に不自然な痣もありました。

こちらMoby DickのイベントでBrannが発言している映像: https://x.com/mastodonmusic/status/1897876407973224891?s=46&t=Jhx4qNQcqUaGCV1ntGp0jg


Mastodonは現在Tool主催のフェスに参加しており、BrentはこれまでToolのDanny Careyと一緒にジャズバンドで演奏したり、Legend Of The Seagullmenでも共演していました。また、BrentはMarcus Kingと一緒にBlack Sabbathの楽曲をカバーし披露しています。そんなBrentが予定されているTool主催のフェスとBlack Sabbathのラストパフォーマンスを蹴ってまで脱退するとは考えにくく、Mastodon内部で何かあったのではと思われます。Brentの紛れもない才能はメンバー達も評価し良い思い出も沢山あったと思います。しかし、上であげた数々の言動を見ていくと、何が起こっても不思議ではない感じだったとファンの間では言われています。

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