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SlipknotからドラムJay Weinbergが脱退。11月11日 追記:Jayからの声明文を全文掲載。

11/6/2023 update: 11/11/2023

SlipknotからドラムJay Weinbergが脱退。11月11日 追記:Jayからの声明文を全文掲載。

Slipknotが2014年から活躍していたドラマーJay Weinbergと決別。週末の日曜日(米11月5日)にバンドはウェブサイトにて、10年間ドラムを担当したJayが脱退することを発表。


しかし、発表から数時間後にバンドのSNSからJay脱退の投稿が削除。唐突なJay脱退の発表に多くのファン達が困惑しバンド関連のSNSが炎上していた事で削除されたのではと言われていますが真意は分かっていません。現在はバンドのサイトからJay脱退の発表文が見れます


「過去10年間のJay Weinbergの献身と情熱に感謝したい。誰もJoey Jordisonのオリジナルサウンド、スタイル、エネルギーに代わることはできないが、JayはJoeyのパートを尊重し、過去3枚のアルバムに貢献してくれた。しかし、これまでと同様、Slipknotは進化することを意図しており、バンドは創造的な決断を下しJayと別れる事を決めた。Jayの幸せを祈ると共に、今後の活動にとても期待している。」


2014年Jayは結成メンバーであり2013年にバンドを脱退した結成メンバーJoey Jordisonの後任として加入。加入当初バンドはJayについての公式な発表は控えていましたが、バンドのプロモーションビデオやライブでのバックステージリスト用紙等からJayの正式な加入が判明。Jayと同時に加入したベーシストPaul Grayの後任Alessandro Venturellaも同時期に特定されました。Slipknot加入当時は23才。Bruce SpringsteenのE Street Bandのドラマーであり、長年米トーク番組Conan O'Brienにて番組ライブドラマーとして活躍しているMax Weinbergの息子であり、Slipknot加入前は父親の代役としてE Street Bandと共演したり、ハードコアMadball、パンクAgainst Me!等のドラムとして活躍。またTouche Amore、The Hope Conspiracy、Trap Themのメンバー達と結成したハードコアパンクHesitation Woundsのドラムとしても活躍しました(2019年にSlipknot等の活動が忙しくなった事で脱退)。


過去のインタビューにてJayは自身のSlipknotでの立ち位置について以下に発言:

「慎重にふるまうという感じではなかったかな。俺が加入した時、20年以上の活動歴を誇っていたSlipknotは結成メンバーであり作曲もしていたメンバー達(Paul GrayとJoey Jordison)抜きで新譜を制作しなければならない状況下で、バンドの体制が大きく変わった時期であり、俺はそんな変化を試みているバンドにて自分のやるべき事をやっていこうという心構えだったよ。


俺自身はバンドの中で新人という訳だから習う事は本当に多かったよ。そして現在においても、俺は目と耳を大きく開いてバンドについて理解していこうと勉強中なのさ。バンドにおいて毎日何かしら新しい発見があるんだよ。そして日を追うごとに、自分とバンドの距離が少しずつ近づいている感じがして、自分自身でこのバンドの潜在能力について少しづつ理解していっていると思っているよ。


だから慎重な橋渡りをしている感覚でなくて、むしろこのバンドで自分が提供できる事をバンドメンバー達に対して証明していこうと必死だった。バンドのファンに自身の事を認めさせる事は難しいと思っていたんだ。だってファン達の思いをコントロールする事は出来ないだろ?ファン達が新しいSlipknotの音楽、そして自分のドラムスタイルをどう思うかは俺にはコントロール出来ない訳だからさ、だけどバンドメンバー達に何故自分がこのバンドでプレイ出来るのかを認めてもらう為に必死になっていたね。


俺的には自身の役割は自信をもってバンドのリズム隊としてリードしていく事だと思っている。Slipknotのメンバー達は皆自分達の音楽をプレイする事を楽しんでやっている、だから俺もこの音楽を楽しんでプレイするんだ。たとえ、バンドの別の楽器の担当だとしても慎重になってプレイする事は無いんじゃないかな、毎日このバンドで全力でプレイするそれだけさ。このバンドに来て以来、その目の前のドアをぶち破っていくプレイスタイルは現在でも変わる事は無いよ。俺はバンドメンバー達に、俺をドラマーにピックして正解だったと思わせ認めて貰う為にも、俺は真剣に取り組んでいる。何故ならこのバンドは俺にとって本当に大切な存在だからさ。だからこそ、ファン達の熱意やこのバンドに対しての思いを俺も理解している。


新曲を制作する時も、ライブでプレイしている時も自分自身のプレイスタイルを貫き通した、俺は誰かの真似をしたり、誰かの代役になるつもりはなかった。だってそれをしたら偽物っぽくなるし、不誠実だと思ったんだ。バンドメンバー達もそんな事は望んでいないと思っていただろうしね。だから俺達は新しいワクワクするようなサウンドをお互いの音楽を理解しながら制作する事を心掛けてやってきた。


保守的なプレッシャーは無くて、自分自身をアピールし出し切る事に全精力を傾け突き破っていった感じかな。俺はバンドメンバー達に、こいつをメンバーに加えて本当に良かった、と思わせるんだ、ってプレイしていく事が加入当時もそして今でも大事だと思っているよ。」


またJayは別のインタビューにて、Slipknotでプレイする事は自分の音楽人生でも最高な事である事を発言。「俺の子供の頃からの夢であり、本当に自分は幸運で、Slipknotのステージでプレイする事を光栄に思っている、そして愛するバンドの為に自身の意見を取り入れて貰い作曲に貢献できる事は喜び以外のなんでもない。Slipknotでプレイ出来た事は最も楽しく、自己破壊する程凄まじく、陶酔感に浸り、血のにじむような努力が必要だけどその全てが価値のある事なんだ。何故ならSlipknotこそ最高のバンドだからさ。」とSlipknotでのプレイはハードであるもの喜びを感じバンドに敬意を払っている事を発言していました。


この記事を執筆時、未だJayからのSlipknot脱退について正式なコメントは発信されていません。現時点でJayのInstagramにて最後の投稿は二日前にメキシコのHell & Heaven Metalフェスに出演した時の写真と共に以下にコメント

「2023年はすばらしかったよ。記憶に残る最高なショー達の年を締めくくる素晴らしい方法だった。」と感謝をのべています。またその少し前の投稿では先日出演が決定した来年度のSick New Worldフェスについても「4月27日にラスベガスで会おう」と投稿。今年日本で開催されたKnotfest Japanでは日本のアーティストSolid Blacklineとコラボしたマスクを装着しプレイ。Slipknotメンバーの一員として楽しく、精力的にJayの出来る事をやっていたという活動が伝わっており、SNSからは全くSlipknotから脱退する様な前兆もなくJay自身は来年もそして未来もSlipknotでのプレイを見据えていた様です。


こちらJayがSlipknot加入の経緯を語る動画: https://youtu.be/U2ZWS5oYExM


動画の2:50辺りSlipknotのバックステージにてメンバーと会話する父Maxの姿がありその横に当時少年であり自作のCoreyのマスクを被ってきているJayの姿があります。子供の頃から憧れていたSlipknotに加入できた正にDream Come Trueな事だったJayにとってSlipknotから抜けるという意思があったとは到底思えません。


また、Slipknotの他のメンバー達のSNSにも今回のJay脱退の件については現時点で一切触れられておりません。


JayはSlipknotに加入する前にオルタナパンクAgainst Me!とハードコアMadballに在籍。当時まだ20歳だったJayの脱退についてMadballのFreddy Cricienは「彼は人生全般について学ぶべきことがある。この特殊なライフスタイルに適しているとは思えない」と説明。のちにJayは脱退は自身の意思でありMadballでの演奏は楽しかったが、バンドの習慣やライフスタイルには賛同できない部分があったと発言。またAgainst Me!のLaura Jane GraceもJayが加入した直後のSlipknotに対して「Slipknot様、頑張ってください (大変な荷物)」という意味深な投稿をしていました。しかし自身の憧れで、人生を変えたSlipknotとの活動と、短期間で脱退した前2バンドとの活動とでは全く異なるものであり前2バンド達が抱えたJayに対する何らかの問題はSlipknotには当てはまらないのではと言われています。


SlipknotのパーカッションClownことShawn Crahanは以前Chris Fehn脱退時に受けたインタビューにて以下に発言:

「Slipknotの状況は大きく変わってしまった。俺達は長い事活動しているから必然なのかもしれない。俺達はこれまで一緒にやってきたツアーのクルーを新しくし、新しい家族となってツアーを行っている。この変化は誰のせいでも無いんだ。俺達9人のメンバーが全員ハッピーで活動出来る為にやっている事であって他の人からの影響では無い。俺達も年々歳を重ねているからメンバーの中に心境の変化が起きる事があっても不思議ではないと理解しているよ。数ヶ月前俺達に新しい仲間(Tortilla Man, Michael Pfaff)が出来た。それもまた誰のせいでもなく起きるべくして起きた事だ。人は人であり物事が起きるのは必然だからね。俺は周りの環境が変わる事を決して好んではいないんだよ。別れは辛いよね、でもバンドにはそれぞれの生活が掛かっている事も事実なんだ。俺は人にああしろ、こうしろと指図する事は出来ない、彼等が自分達で選択してやっていっているんだ。俺達は若いバンドじゃないし、そもそもデビューしたのも結構遅かった。だから音楽活動は時に難しい事もあるのさ。多くの人々はバンドメンバーは変わらずに居て欲しいと願っているけど、健康状態、精神状態等色んな要素が絡み色々と障害が出てくるものなんだ。俺達は別に変化に強い訳では無いよ、でも穴が出来ても直ぐに補って活動を続けて行ける能力のあるバンドだと思っている。新しいメンバー(Tortilla Man, Michael Pfaff)には本当に楽しませて貰っているよ。(Chrisが外れる)こういった状況に陥っても直ぐにこのバンドでプレイしたいという人材が見つかる事は本当に恵まれていると思っている。そして新メンバーは毎ライブに190%のパワーでパフォーマンスしてくれているよ。俺達は報道や情報操作によって簡単に崩れてしまう存在だと思っている。俺も取材やファン達の質問攻めに簡単に捕まってしまう事もあるしね、でも外部のメディアやファン達は全てを知らなくても良いと思っている。これはファミリービジネスであって俺達は今でもSlipknotに貢献してくれた全てのアーティスト、元メンバーに感謝している。他界したメンバーの存在は今でもメンバー全員恋しがっている。そしてSlipknotが今後も活動を続けて行くなら俺達はその度応急処置の様に補って活動を続行していくと思っている。俺達は日々ベストを尽くして俺達のファンをリスペクトし活動し続ける事しか出来ない」とメンバーチェンジについて発言していました。


今年春頃Slipknotはそれまで在籍していたRoadrunnerレコードとの契約が切れた事を発表し新しい活動についてCoreyも「誰にも縛られることなく、やりたいことをやれるということだ」とSlipknotとしての新しい活動形態になる事も発言していました。


また今年6月、バンドは欧州ツアーを開始する直前に長年シンセ/キーボード/プログラミングを担当していたCraig “133” Jonesの脱退も発表しており、当時もCraig脱退のSNS投稿は後に削除されていました。Craigの脱退時、バンドは以下に発表:

「ファンの皆へ、SlipknotはCraig Jonesと決別したことを発表します。

Jonesの今後の活躍を祈っています。」


Craigは最もプライベートなメンバーという事もあり、現時点でも何故Craigが脱退したのか、またバンドから当初の脱退投稿以上の発表はありませんでした。


管理人もJay脱退の投稿が削除された事を受け少し時間を置いてみる事にしましたが、Clownの発言等もあり恐らくCraig脱退と同様にJayの脱退についても多くは語られないのではと思っています。Slipknotのこれまでの歴史を見てもChrisの脱退は訴訟問題があった事もあり色々と理由等が明らかになった事もありましたが、故Joey JordisonやCraigの脱退についてバンドは明確な理由を語る事はありませんでした。また自身も含め多くのメディアがJay脱退ニュースを取り扱っている事もあり、Slipknotとしては一番大事なファン達は脱退ニュースは嫌でも目に入って来るという事を理解したうえで、いつまでも炎上され誹謗中傷的なコメントが続くSNSの投稿は早々に削除するのが得策なのではとの判断なのではと思っています。


こちら二日前に行われた現時点でJayのラスト公演となってしまったHell&Heaven Metalフェスでの投稿動画です。

Surfacing: https://youtu.be/l9UArMbXqEk?si=mVKzmDgOKbcQuV1X

Psychosocial: https://youtu.be/9k96ZjmD7gE?si=7YY3xubUlvfLN4LU

The Heretic Anthem: https://youtu.be/dlfwjc8V76Y?si=1zFZMb9I5Z8xG9We

Wait and Bleed: https://youtu.be/J8kCqC3ZGEk?si=V9fa_xCgKQPipr24

The Blister Exists: https://youtu.be/T4aoX8kKiwk?si=Qy3EobLctYy6QhcQ


多くのファンと同じく、管理人にとってもJayは大好きなドラマーだっただけに非常にショックな発表でした。


11/11/2023 追記:脱退発表から初めてJayがSNSを更新し現状を報告しています。以下全文を掲載。


「新しい熱中できるサウンドと文化に夢中になり、目を見開いた10歳の自分に戻り、この10年間のすべてを話したらどんな感じだろうと時々思うんだ。どんなにつらい日でも、彼はこれから始まる冒険を楽しみにしているに違いないと思いたい。


11月5日の朝、不意に電話を受けた俺は、その後皆が知る事になる事実を聴いた、そして悲嘆に暮れた。しかし、俺がクリエイティブでアーティスティックなホームだと思っているこの素晴らしいコミュニティから受けた溢れんばかりの愛とサポートの力に圧倒され、心から感謝している。


これは俺が夢を追いかけ、見届けようと心に誓った旅の結末ではない。しかし、混乱と悲しみにもかかわらず、同じくらい慰められた。これを読んでいる多くの皆さん: 10年前、俺達はまだ知り合いではなかった。そして今、俺達は知り合っている。そのことに、俺は言葉では表せないほどに感謝している。


俺はドラムを叩くのが大好きだ。そして、これからもずっとドラムを叩くことが大好きでいるだろう。音楽、アート、クリエイティブな表現への情熱はずっと持ち続ける。それはこれからも変わらない。


どのように、そしていつかはわからないが、また大音量で、情熱的で、心のこもった音楽を作り皆さんと一緒に楽しめたら良いなと思っている。それまでは、この10年間、音楽とアートの世界のこの特別な場所への愛を分かち合いながら、皆さんと一緒に過ごせたことが生涯の喜びであったことを知っていてください。


これで終わりではないし、未来に何が待ち受けているのかワクワクしている。


ありがとうございました。

Jay」


https://twitter.com/jayweinbergdrum/status/1723443321895297271

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