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バンド、アーティストもステージを降りれば喜怒哀楽のある普通の人、ここではそんな生のアーティストの顔を紹介していくコーナー。
バンド達の違った一面を音楽と一緒に読んで楽しんでください。不定期に掲載していきます。

第5回:元Pantera、Philip Anselmo人種差別行為事件の詳細。

メタル史上最も愛されたギタリストDimebag Darrell Abbott。そして彼がプレイしていたPanteraもメタル史に名を残すグルーヴメタルの基礎を築いたバンドとして絶大な影響力を持っていたバンドである。管理人もPanteraの音楽は大好きであり、彼等の解散そしてDimebagの死には心を痛めたいちファンでもある。そんなDimebagが亡くなって早11年、彼を偲ぶライブとして2010年から毎年開催されているDimeBashは今年もハリウッドにて行われFoo Fighters、Metallica、Slayer、Stone Sourといった豪華なメンバー達が勢ぞろいしMotorheadやPink Floyed、そしてPanteraの曲をカバー演奏。DimeBashは今年も大成功を収めたと誰もが思っていた、そしてこの日のトリはPanteraの元メンバーPhilip AnselmoとRex Brownが出演し代表曲Walkを演奏。オーディエンスそしてアーティスト達も最高潮に達していた時に事件は起こる。
ヴォーカルPhilipが観客に向かって「ナチスの敬礼」をして「Whate Power(白人至上)」と叫んだのだ。こちらがその時の映像である:
https://youtu.be/rVaUlXfvOHg

映像の投稿者Chris R氏は、当初Philipのナチス敬礼の場面を削除して投稿しようと思っていた。折角楽しんだDimeBashの雰囲気を壊したくない為Chris R氏はPhilipの一部のパートを切り取り、曲Walkのカバー演奏として投稿。しかし、時間が経つにつれ同氏はPhilipの行為によってDimeBashの後味が悪くなった事に憤りを感じ再度カット無しの映像を投稿する事にした。投稿された映像にChris R氏は「これはPanteraではない。前代未聞であり、何故Vinny Paulが歩み寄ろうとしないのかが理解できた。Phil Anselmoよお前は人種差別のクソだ」と書き込んでいます。このPhilipの行為が撮影された映像は瞬く間にネット上に溢れ大きな話題となりました。

1960年代における「公民権法案」の成立以来人種差別は法律で禁じられている米国ですが、未だに人種差別が消える事は無い。今回、行為をしてしまったPhilip側の対応、そしてPhilipと共に現場にいたアーティストや関係者、そして問題の動画を視聴した同業のメタルアーティスト達の反応を一挙ここに紹介し両サイドの発言を交え今回の問題について語って行きたいと思います。


Chris R氏の投稿後、いち早く応答したのがPhilip Anselmoであった。彼は自身が経営するHousecoreレコードのFacebookから以下のコメントを掲載:
皆、俺は皆に貸しを作ってしまったようだ。これ(自身の行為)は一種のその場ジョークでもあったんだ。ライブ開始前に楽屋で皆と白ワインを飲みすぎてしまってね。君達はもう少し柔軟な感性を持つ事が大切だよ、この世の中にはもっと叩かれるべき人が居るだろう。俺は皆を愛してるし、嫌いでもある。謝罪はないぞ。
と自身の行為をその日飲み過ぎた白ワインに掛けたジョークであった事を強調。

Philipの発言の後、誰よりも早くPhilipの行為を公に咎めたアーティストはMachine HeadのRobb Flynn。RobbはPhilipの行為をYoutubeで視聴し謝罪の言葉も無いPhilipに自ら撮影した映像にてバッシングを展開。以下Robbのコメントです。
DimeBash 2016の最後の言葉がWhite Powerだって。そしてそれは白ワインからきたジョークと来たもんだ。それではホワイトクリスマの曲を楽屋で聴いていたらWhite Powerと言っても良いのか?俺はあの現場にいたが楽屋に白ワインなんて無かったよ。あったのはジャーマンビールのBeck'sで、それならブラックジョークとして成り立つけどね。先ず最初に
俺はChris R氏の度胸に拍手を送りたい。色んな葛藤があったにも関わらずあの映像を投稿してくれて、中傷も多かっただろう。そしてコメント欄に多かったのが、ネット自警団みたいな事してないでPhilipを許してやれよ、柔軟に対処しろよ、発言の自由、とかこんな事を言うのはメタルコミュニティーだけだぞ。もし、Philipと同じ行為をNickelbackのChadやJustin Bieberがしたらどうなると思う?物凄い事件に展開するだろうし、嵐の様なバッシングが飛ぶと思うよ。この国では白人が黒人に虐待された歴史はなく、黒人が虐待されてきたんだ。俺は先日家を購入したんだが、その家が建った1950年の契約書にはこの家及びコミュニティーには黒人は住むことは出来ないと書いてあるんだ。今からそう遠くない60年前にはバリバリに差別があったのさ。
俺はDimeBashでDave Grohl、Zakk Wylde、Robert Trujillo、Dave Lombardo達と楽しい一時を過ごしていたんだ。楽屋に帰る時Philに出会って奴にPanteraの曲をプレイする事を告げた。俺はPanteraと1997年に二度一緒にツアーしているから面識もあったのさ。でも彼と腰を下ろして30秒も経たない内に奴はMachine HeadのN*gger(黒人侮蔑)時代、まあアルバムThe Burning Red(ラップメタル寄り)が大嫌いだった事を話始めたんだ。俺達の音楽的方向性からルックスまで全てが嫌いだった事を俺を前にして語る彼に俺は笑うしかなかったね。お前は俺が昔着ていたファッションや音楽の事で区別するのかとね。今回、Philipと一緒にライブでステージに立っていたからこそ、発言するべきだと思ったんだ。

ライブでは、奴が俺の昔の事について文句を垂れたから俺は曲A New Levelだけプレイし楽屋に引っ込んだ。奴は実に普通にナチスの敬礼と何とか至上をやった。そして誰も奴を咎める事をしなかった。俺はツアー先で色んなアーティストや関係者からPhilipがナチスの敬礼をしたり、白人至上と言っているという事実を聞いている。では何故皆彼の行為を咎めないのか?彼等は口を揃えてPanteraが好きだから、Philipと遣り合おうなんて言う奴はいないだろって言うんだ。確かに誰がお前と遣りあおうって思うんだろうな。お前はその強面とでかい体で皆を苛めているに過ぎない。でも行き過ぎた行為は許されない。
俺がこの映像内で今からPhilipをリンチしに行こうって言ってもそれは言論の自由だから許されるかもしれない。そして白人至上やナチスの敬礼をやっても言論の自由で守られると思っているかもしれない。しかし言論の自由は自身の行為から来た中傷や批判からは守ってくれないんだ。何故か、それはその行為が間違っているからだ。そしてメタル音楽にはそんな行為は許されない。もし許容し受け入れているコミュニティーならば俺を一緒にしないでくれ。
Phil Anselmoさようなら。俺は二度とPanteraの曲をプレイしないだろう。そして彼の行為を許しているコミュニティー、あばよ。俺は抜けるぜ。

と長文にてPhilipの行為を非難。PhilipがRobbに対しThe Burning RedをN*gger時代という言葉で嫌味を言う展開は日常的に使用している様に思えてきます。
Robbの批判映像はこちら:https://youtu.be/fCBKzWg4WYo

Machine HeadのRobbの批判映像が投稿された後、続くように先日活動再開を発表したテクニカルデスメタルAll Shall Perishが以下のコメントを掲載:
俺達はPanteraを特別なメタルバンドとして尊敬してきた、しかし俺達のヒーローを今回批判する事に何の躊躇いもない。Philの行為は疑う余地も無い最低な行為というだけでなくパンク、メタル、そしてアンダーグランドにて培ってきた精神に真っ向から反対する行為でもある。神も主もいない、まして人種の主などいるものか。人種差別という事実はアメリカの歴史の汚点の一つである、そしてPhilの行為もPanteraのレガシーやDimebagの思い出に汚点をつけた事になった。」と先輩であるPhilの行為を許さないと発言。

また同じ日にDarkest Hourの結成メンバーでありギタリストMike SchleibaumもPhilipの映像とRobbの批判映像を視聴した上で以下のコメントをDarkest HourのFacebookにて掲載:
Robbの批判映像を見ているとMachine Headと一緒にツアーが出来て本当に誇らしい気分になった。Robbは真面目に今回の件について向き合って語ってくれた。恐らく多くの人はPhilipの映像を見て誰がこんな事で気にするんだよと気に止めないだろう、しかしPanteraというバンド、そして音楽は俺にとって大切なものであり、メタルは俺の人生だ。俺はあくまでRobbのコメントに賛成する事を伝えたい。俺は秩序を制定する立場には無い、しかし、この世には多くの違った文化や思想を持った人々がいるんだ。そして差別行為はメタルでは認められない。メタル、パンク、ハードコアは一体なんだ。Robbの意見には賛成だよ、今夜はMachine Headを聴く
とRobbの意見に賛同するというコメントを残しています。

またRobbの批判映像をみた同業のアーティスト達、HatebreedのJamey Jastaも「Robbは男だ。今後俺のPodcastで色々と語る事になるだろう」とツイートし、後日Jameyは「メタル、ハードコア、パンク全てをひっくるめ平等なんだ。人種、宗教、職種等全てをひっくるめて平等でやっていく必要がある」とコメント。ハードコアEvery Time I DieのフロントマンKeith Buckleyも「最近多くの尊敬するミュージシャンを無くしている、Phil Anselmoが一番最近だ」とツイート。Killswitch EngageのフロントマンJesse Leachも「PhilAnselmoの件で俺の考えを聞きたい奴は俺達の音楽を聴いて知れ」と新曲Hate By Designのリンクを張りPhilを批判。https://youtu.be/nG7n93dShNQ
元Skid Rowのフロントマンであり現在ソロバンドで活動中のSebastian BachもPhilipの行為を批判し「ロックとは楽しいものだ、しかし差別や嫌悪を音楽に持ってくると楽しくなくなる。白人至上なんて言う奴は腰抜け野郎だ。」とツイート。

そしてこういった批判コメントが続々と吹き上がる中、渦中のPhilip Anselmoが二度目となるコメントを今度は映像として投稿:
Philip Anselmoだ。今回は俺が受けるべく批判に対し説明させてほしい。俺はDimeBashにてDimebagを愛する人々と話あい、感情が高まり、楽屋でのジョーク等がそのままステージ上に行ってしまい醜態をさらしてしまった。もし本当の俺を知っているなら、俺がこんな行為を本気でやっているとは思わない筈だ。俺は1000%の誠意を持って自身の行為で傷つけてしまった人々に謝罪したい。本当に申し訳ない。願わくばもう一度チャンスをもらえないだろうか。俺は皆を愛している。俺とあった事のある人、そして俺を知っている人なら俺が皆を愛しているのは解っているはずだ。」とかなりへこんだ感じで一回目の説明とはうって変わり謝罪するPhilの映像はこちら:https://youtu.be/gShmJV2BSr0

Philipの謝罪映像が投稿された後、今度はDimeBashの運営の1人であり、Dimebagの長年の彼女だったRita Haneyさんが今回の騒動について自身の意見を述べました。
大の男(Philip)が謝罪したのだから私的には自分の罪を理解してくれてありがとうという事しか言えないわ。しかし、もう1人Robb Flynnからは謝罪がまだきていない。Robb、あなたは個人的にPhilipから嫌味を言われた事でその腹いせもあったのだと思う。あなたは私にPhilipとのやりとりをメールしてきた、でもその事と差別発言は全く違う事と思う。私もあなた(Robb)の意見に賛同するけど、あなたが大切なものを批判する事については賛成できない。あなたは私に”Darrell(Dimebag)ならPhilipの行為を何ていう?”と聞いて来たわね。勿論、彼が生きていたらPhilipと顔を付き合わせて話しをすると思う、でも人の音楽や家族そして団体を批判する事は決してしないと思う。Panteraは1人ではないのよ、Rex、Vinnie、Darrellもいる、そしてPhilipは自身の過ちを謝罪している。楽屋には白ワインの他にも色々なお酒があった。色んなジョークが飛び交い、そして何よりもDarrellを良く知る兄弟分であるPhilipとRexには彼等にしかわからない感情があったと思う。Darrellの身近にいた私達が集まると確かに重苦しい感情が押し寄せるの。でも今回のPhilipの行為がこの感情と結びつけられるとは思っていないわ。Philipが犯した二つの言葉、そして行為はあの素晴らしい夜に相応しくないものであり、私は彼の犯した行為を許さない。でも今の私はPhilipの謝罪を受け入れ良い世界にいたいの。あの謝罪は本物よRobb、でもあなたの遣り方は少し違うと思う。私はPanteraとその音楽を批判したRobbに憤りを感じている。でも私はあの二人(PhilipとRobb)を信じている。二人共今回の事で学んだ事があった思うわ。」と嵐が起こっている状況を宥めようとするも、DimeBash(主にコミュニティー)とPantera批判をしたRobbの発言を咎めています。彼女的にはPhilipの行為は許さないが今回の騒動で自分が愛するDimeBashとDimebagとの思い出を大切にしていきたいという思いがあったのかと思います。

Rita Haneyさんの投稿に続きPhilipと長年親交があるAnthraxのギタリストScott Ianも今回の騒動について意見を述べています。
友よ、差別発言、人種差別、そして害をなす行為。これら全て俺は許すことはない。Philipの行為は下劣でありその事をフォーカスすべきだろう。他の周りのノイズはこの際関係ない。Philipは謝罪した。俺は彼にどれ程皆の事を愛しているのか知る機会を与える為、彼にはSimon Wiesenthal Center(ユダヤ人を守る会)に寄付してほしい。」と
とPhilipに対し謝罪する機会を与えています。今の所この団体にPhilipが寄付したのかわかっていません。

Philipの行為についてアメリカだけでなくブラジルからAngraも発言:
AngraはPhil Anselmoの行為を悲しく思い、受け入れる事は出来ない。俺達にとって差別行為は許される事でなく、いちPanteraファンとしては非常に残念なこと。今回の様な行為はこれからも暴かれ裁かれていく事を願っている。それによって真の平等な世の中が来る事を願っている。」と国外に居るアーティストからもPhilipの行為には許されないものとなっていること強調しています。

そして今回の騒動を受けてPhilip Anselmoを今年行われる英国巨大フェスDownloadフェスから引きずり降ろそうという署名活動が開始。現在1000票を超えた事もあり、後日ネット署名活動としてDownloadフェスの運営に送られるそうです。署名運動サイトはこちら:
https://www.change.org/p/andy-copping-download-festival-2016-remove-racist-phil-anselmo-from-download-festival-2016-line-up?recruiter=9594188

Downloadフェス以外ではオランダのFortaRockフェスが既にDownの出演をキャンセルさせており運営側は、FortaRockには人種差別を受け付けないというスタンスからPhilipのバンドDownの出演をキャンセルさせた事を発表。

それとは別に、Downが予定していた2月8日米国ニューオーリーンズでのライブがキャンセルされた事も発表されており、Philipの故郷でもあるニューオーリーンズにあるライブハウスCivic TheatreはPhilipの犯した行為を許さないとし、このライブハウスそしてこの街は断固人種差別行為を反対すると発表。

アーティスト達からそして業界からバッシングが巻き起こる中、今度はPhilipが三度となる謝罪文を公開。
俺の罪深い心から言える事は、この世界に生きる人には弾圧等で無く尊厳と尊重をもって生きる権利があるんだ。人は誰でも過ちを習って生きていくか、そのまま破滅に向かうか選択がある。俺は自分が犯した過ちに責任を持ち、二度と遣らない事を宣言する、そして態度を持って示していく。俺のバンドメイト達は俺の過ちで現在大変な状況に置かれている。俺は公共の場を通して彼等にも謝罪したい。彼等の足を引っ張る様な事をしたのは始めてであり、彼等には俺抜きで活動してもらいたい。俺の人生で最大の障害は泥酔して無知で粗暴な言動をしてしまうことである。多くの人の心を傷つけてしまった事により自己険悪している状態だ。謝罪が簡単に受け入れられる世の中で無い事を重々承知しているし、これから俺が地に落ちるまでバッシングは続くだろう、しかし俺は今心から自分の過ちを謝罪する。真実、愛、希望、そして尊重を持って。
と一度目の言い訳の様な態度とはうって変わり前回の映像と同じく謝罪に終始しているPhilip。そして自身がプレイするDownやソロバンド、Superjoint Ritualのメンバー達にも謝罪をしています。

そしてPhilipとDownでバンドメイトでありCorrosion Of ConformityのフロントマンでもあるPepper KeenanがPhilipの行為について自身の見解を発表。
俺を知っている人なら解ると思うが、俺は余りソーシャルメディアにて発表はしない性質だ。しかし、先週のDimeBashでの事件について自身の見解を友人、家族、バンド仲間、そしてファン達に知ってもらう必要性を感じて今回発表させてもらう。Philip Anselmoの犯した言動については理解不能であり、ああいった行為は許さない。そしてこの行為をジョークとして反論する事は貧弱な発想であり受け入れられるものではない。俺の心は常に人々の心を揺さぶる音楽と共にあり、あの思想とは対極にあるものだ。ニューオーリーンズで生まれ育ったからこそ人々を高揚させる音楽が人生だった。Philとの付き合いは長いもので、彼の心に嫌悪が無い事は理解している。しかし、今回の件を通してPhilには音楽を通じて感じた人々との繋がりをもう一度再確認して欲しい。DownにてPhilとは多くの素晴らしい楽曲を手掛け、その曲によって人生を救われた人がいる事も事実である。音楽家としての一番の喜びは自分の音楽が世界を良くする事だと思っている。Philの謝罪は受け入れよう、そして彼を信じている。俺は何時でもお前のそばにいるぞ。

となんとも友情に満ちたPepperのコメントです。Pepper自身はPhilの行為を咎めているもの、長年の友人を見放す事は出来ない様子。Philは本当に良い友人を持ったなと思いました。

Philipは今回の事件意外にもPantera在籍時の1995年に「ラップミュージックは白人を殺す為に説いている」と言った発言をして大きなバッシングを受けました。その時のスピーチ映像はこちら:https://youtu.be/cxQk3DC3gL0 確かにしっかり白人としてのプライドを持てと言ってますね。後日、自身の発言を謝罪。
そして2003年のインタビュー時にも「この世界には素晴らしい人や最低な奴等が沢山いる。俺は中東系の中には良い人もいると思うし、東洋系(トルコ、インド系)にも良い人はいると思っている。しかし、俺が書く歌詞にはそういった人達への中傷も書かれているんだ。SuperjointやPanteraでは中々そういった歌詞は出せなかったけど、今となっては
世論もかなり変わって出しやすくなったんだ。
」と自身も普段から人種的な不満があった事を認めています。こちらのSuperjoin Ritualの曲には「腰抜けのモハメドはいらない」、「ユダヤのエリート主義は許さない」等といった歌詞が含まれています。https://youtu.be/hK5_qy1fUk8

Philipの行為を許すことは出来ない、というのが大方の意見のようですね。ネットのコメントには許す人も結構居ましたが、アーティスト側は断固Philipの行為に反対しているようでPhilipとしてはこれから肩身の狭い思いをする事になるでしょう。Philipの行為が本当にジョークから来ているのか真偽は解りませんが、彼の謝罪映像を見る限り、本当に落胆している事が伺えます。少し目を潤ませている辺り、こんなPhilipは観た事がありません。今回の事件では、これまでPhilipが犯してきた過去の薬物やアルコール依存による事件を許してきたアーティストやファンにとって大きな裏切り行為となった様です。Pantera後期からDimebagが死ぬまで数々の問題を起してきたPhilipには、当初手を差し伸べる人があまりいませんでした、しかしDimebagの死により大きな物を失ったPhilipは生活を変え、それまで関係を絶って来た周りの知人との関係を修復、自身も精力的にバンドやレーベル活動を行ってきた結果、近年は多くの信頼を取り戻していました。しかし今回の件でそれも全て台無しになってしまったようです。

最後に、二点Philipの行為について追加情報があります。
一つはDimeBashにてPhilipはナチス敬礼を一回以上行っているという事実です。曲Walkが終わった後に敬礼したのとは別に曲A New Levelでも敬礼をしています。こちらがその映像です。5:57へ  https://youtu.be/Iznjos9Qi7Q
そして二つ目はDimeBashの楽屋にて、Philipが飲んでいたのは白ワインでなくレモン味のウォッカである事。こちらDimebagの彼女だったRitaさんと飲んでいるPhilipの写真が投稿されています。

http://www.metalsucks.net/2016/01/29/update-phil-anselmo-was-drinking-lemon-flavored-vodka-in-photo-not-white-wine/  
ただ、これだけではPhilipが白ワインを飲んでいなかったという証拠にはなりません。Ritaさんの説明にもあったように楽屋には多くの酒があったという事でウォッカも飲みつつ白ワインにも手を出していたという可能性もあります。

以上がこれまで入手出来た本件の情報です。Philipを許す、または許さないという意見を皆さんも持っていると思います。もし真にPhilipが自身が犯した行為を後悔し、真に謝罪する気持ちがあるならばAnthraxのScottの様に、誠意を見せ信頼回復に繋がる努力が必要だと思います。これからPhilipがどの様にして今回の件について向き合って行くのか、見守るしかないようですね。



 

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