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KNOTFEST ROADSHOW 2019  - San Bernardino, CA
 

2012年にSlipknotの地元Iowaにて開催されたバンド主催のKnotfestから8年、南カリフォルニアにKnotfestがやってきた。前回のKnotfestではフェス形式だったが今年はツアー形式となりヘッドライナーSlipknotサポートに世界的に有名になったVolbeat、フランスから世界へ羽ばたき大きな存在となったプログメタルGojira、ブラックメタル界のカリスマポーランドからのBehemothが参戦。

Knotfestがツアー形式となって米南カリフォルニアにて開催!

 

南カリフォルニアにKnotfestが二年振りに帰還。前回はOzzy Osbourne主催のOZZFESTとタッグを組んだOZZFEST meets KNOTFESTとして二日間のフェスとして開催。Ozzy Osbourne、Rage Against The Machineメンバー達のProphets Of Rage、Deftones、Children Of Bodom等の強力なOZZFEST陣に対し、KNOTFESTはSlipknotこそ出演しなかたものRob ZombieとMarilyn MansonのダブルヘッドラインにSlipknotのフロントマンCorey Taylorを擁するStone Sour等を入れたライナップに大いに賑わった。今回、Slipknotは全米にKNOTFESTを届けたいとし、全米ツアーと変形させライナップを縮小し「KNOTFEST ROADSHOW」として開催。SlipknotとKNOTFESTのスピリットはそのままに、この夏リリース予定の新譜We Are Not Your Kindのプロモーションも掛けてSlipknotが全米を大行進する。

 

晴れやかな晴天となった当日のKNOTFEST ROADSHOW。会場は既に多くの人々で賑わっている。この日のトップバッターはポーランド産ブラッケンデスメタルBehemoth。バンドメンバー達が登場すると彼等のライブを観ようと早くから集まったオーディエンスから歓声が上がる。バンドは最新作I Love You At Your Darkestからの曲Wolves Ov Siberiaでライブをスタート。フロントマンNergalは一旦舞台袖に引っ込み火が燃え盛るハンマーの様なものを両手に持って登場しオーディエンスを煽る。アルバムEvangelionからのDaimonos、アルバムThe Satanistの曲Ora Pro Nobis Luciferをプレイし彼等のブラックメタルサウンドが会場を包みこんでいく。フロントマンNergalは"We are BEHEMOTH from Poland, together we can Conquer ALL!!"とアルバムDemigodからの曲Conquer Allを演奏。オーディエンスからは掛け声が鳴り響きこの日初めてのモッシュピットが起こる。ブラックメタル界では有名な彼等だがSlipknotのライブという少し違った土俵であったがBehemothはパイロ装置をステージに設置させ盛り上げる。バンドは懐かしい初期の楽曲Chant For Eschaton 2000verにて締める。Behemothはもうすぐでキャリア30年になる実績を誇るバンドであり、ブラックメタル界で知られたバンドである、Slipknotオーディエンスと言えど彼等の存在感そしてパフォーマンスに圧倒された人は多かったはず。経験の浅い若手バンドのオープニングであったらこうはならなかっただろう。それ程Behemothはオーディエンスからのリスペクトを受けオープニングの役目を果たした。

次はフランスからの刺客プログメタルGojiraが登場。管理人は初めて彼等を見たのが2006年のバンドが初めてアメリカでツアーを行った時であった。当時の彼等はバンドとしては3枚のアルバムを既に発表していたがアメリカでは全くの無名な存在であった。当時はLamb Of God、Machine Head、Triviumという豪華なメタルバンドライナップによる全米ツアーのオープニングバンドとして出演した彼等はリリースして間もないアルバムFrom Mars To Siriusを引っさげアメリカに激震を与えた事は記憶に新しい。彼等のプレイするプログメタルは当時ニューメタル、メタルコアとシーンが終焉を迎え新しいメタルシーンを渇望していたアメリカのメタルヘッズに衝撃を与えた。アルバムFrom Mars To Siriusはフランスのバンドとしては異例となるセールを叩きだしGojiraはアメリカでのマーケットに受け入れられあれから約15年、バンドはアメリカで有名になったフランスのロックバンドの一つとなった。この日バンドは若手バンドの様に勢い良く駆け足でステージ登場しアルバムThe Way Of All Fleshからの曲Oroborusでスタート。オーディエンスは大歓声で彼等を迎え続くアルバムFrom Mars To Siriusからの曲Backboneではモッシュピットが起こる。バンドは北欧プログメタルスタイルに、ハードロックテイストを組み込み現代風にアレンジしたサウンドでオーディエンスを魅了。フロントマンJoe Duplantierが主にオーディエンスとコンタクトを取り、兄弟であるドラムMario Duplantierは力強いパフォーマンスを見せる、ギターChristian AndreuとベーシストJean-Michel Labadieは定位置から動かないものバンドのプログメタルサウンドをリードしている。最後はアルバムThe Way Of All Fleshからの曲Vacuityでフィニッシュ。

そしてメタル、ハードロック界において人気を誇るVolbeatが登場。オープニングSEのMotorheadのBorn To Raise Hellにてバンドが登場すると会場全体で歓声が上がり、アルバムSeal The Deal&Let's Boogieからの曲Devil's Bleeding Crownでスタート。フロントマンMichael Poulsenの透き通るノリの良いヴォーカルパフォーマンスも素晴らしく会場では多くの人々がシンガロングし会場のボルテージは一気に上昇。アルバムOutlaw Gentlemen&Shady Ladyからのシングル曲Lola Montezはオーディエンスの掛け声と手拍子も起こりロックンロールなバンドはKNOTFESTでも大いに受け入れられていた。後日のインタビューにてバンドは今回のKNOTFEST出演に少し心配があった事を発言しており、Volbeatと比べるともっとエクストリームなメタルを演奏するGojira、そしてそのさらに上を行くエクストリームなメタルであるBehemothとの共演。そして後にはSlipknotが登場し全てをぶっ壊すというショウにVolbeatは自分達のロックソングがフィットするのか心配であったと話しており、とある公演ではKNOTFESTオーディエンスから辛辣なジェスチャーを受けたりもしたがそれがサポートバンドだと割り切っており、多くはこのSan Bernardino公演の様に温かく声援が送られていた事を発言。ライブにてMichaelは"Do you guys want to hear rock'n roll OR heavy song?  Too bad we are only playing rock songs."と自分達のスタイルを突き進みライブを進行。この日はリリース直前だった最新作Rewind, Replay, Reboundからのシングル曲Last Day Under The Sunも披露しロックバラードな曲をSlipknotを待つファンの前でパフォーマンス。管理人の周囲からはVolbeatを応援している人しか見なく一切ネガティブなジェスチャーを送る人は見られなかった。

 

ヘッドライナーSlipknotを見ようと人々が前に前に動きだしステージ前は混戦模様の中「Slipknot」と書かれた巨大なカーテンがひかれる。オープニングSEであるAC/DCのFor Those About To Rock(We Salute You)が終わるとアルバムIowaからの(515)が掛かり会場が暗転。カーテンが除かれバンドが登場し曲People=Shitでスタート、会場のボルテージは一気に最高潮に。会場で大合唱が起こり次に(sic)が来るとオーディエンスは狂乱状態となっていった。管理人にもその凄まじい迫力に圧倒されていたのだがオーディエンス前方はその衝撃に耐えられない人々がづ続出しセキュリティに助けを求めている人々がいた。メディアブースにはオーディエンスを助けようと必死で活動をするセキュリティ男性達が忙しくしておりステージ上のメンバー達にもこの異常事態が警鐘として届いた様で、恐らくPeople=Shit、(sic)、Get Thisのトリプルパンチを浴びせたかったが、オーディエンスの安否を第一に(sic)終了後にバンドは演奏をストップ。フロントマンCorey Taylorが興奮状態に陥っているオーディエンスを落ち着かせるため「下がれ、下がれ」と怒鳴っていた。会場がいったんポーズした事でバンドは続けてGet Thisを披露。その後は新曲Unsainted、ファンから人気の高いDisasterpiece、Before I Forget、Heretic Anthem、Psychosocialを立て続けにプレイ。Slipknotの人気ぶりはやはり凄まじく曲Devil In Iの時は押されに押されヘロヘロになりながらも周りのオーディエンスと合唱。このツアーが始まる少し前に加入したパーカッション通称Tortila Manは細見の体ながらヘドバンを繰り返し前任Chrisと同じくダイナミックなステージングを披露。このメンバーチェンジでライブに支障はなさそうであった。セットリストは新旧アルバムから織り交ぜた構成であり残念ながら発表直前のWe Are Not Your Kindからは曲Unsaintedのみとなった。アンコール後は曲Spit It Outで会場全体で盛り上がり、最後はSurfacingで締めくくる。全ての曲で合唱した会場であり、Slipknotを見に来たオーディエンスであった事が証明されたライブでした。Slipknotの作品をまた引っ張りだして聞きたくなる、最高な形でKNOTFEST ROADSHOWを終える。

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