このコーナーでは、アメリカ西海岸Orange County(OC)にて行われるライブレポートをお届けします。
第25回: MUSINK 2018 - Costa Mesa, CA
今年で11回目となるタトゥーとミュージックを融合したフェスMusink。正式名称はMusink Tatoo Convention And Music Festival。数百人を超えるタトゥーアーティスト達が集まり、自身の作品を展示、そして来場者達はその場でタトゥーを彫って貰う事が出来る。毎年フェスは3日間行われ、会場は決まってカリフォルニア、Orange CountyにあるOC Fairgrounds and Event Centerにて開かれている。
今年の出演バンドの目玉は何と言っても主催者であるTravis Barkerがドラムを担当するバンドBlink-182。そしてその前のサポートにGood Charlotteと現代の主流パンクとなったポップパンクシーンに影響を与えた2バンドが出演。そして現代若手スカパンクの代表格となったThe Interruptersがオープニングを務めるのも見逃せない。またフェスの初日にはベテランパンクDescendents、Fear、Strung OutそしてAdolescentsが登場。前のBlink-182が影響を受けた先輩バンド達が初日を盛り上げる。そしてフェス最終日は、主催者Travisがラップやヒップホップシーンにも深い付き合いがあることでLil YachtyのほかにMachine Gun KellyとWifisfuneralといった若手ラッパーが出演、オープニングに元letlive.のJason、元The ChariotのStephenそしてNight VersesのAricが結成した話題沸騰中の新バンドThe Fever 333が登場。
フェスの三日間別のジャンルのバンドが出演する非常に内容の濃いMUSINK 2018となりました。
音楽とタトゥーを融合し たフェスMUSINKが今年も南カリフォルニアにて開催。会場はOrange CountyにあるOC Fairground。会場については去年のMUSINKライブレポにて紹介していますのでそちらを見て頂けると助かります。 今回MUSINKを取材させて頂くにあたり関係者の皆様、そしてこのサイトをサポートして下さるフォロワーの皆さんには心から感謝致します。パンク、スカパンク、ポップパンク、ハードコアパンク、ラップと様々なジャンルのアーティスト達のライブレポートを楽しんで読んで頂けると幸いです。
一日目、金曜日昼過ぎという時間帯もあり混雑無く会場入り。早速ライブ会場に行くとトップバッターメロディックパンクSpanish Love Songsが登場。ヴォーカル兼ギター、ベーシスト、ギタリスト、キーボード、ドラムの5ピースだ。Hot Water Music、Bayside、Alkaline Trio、The Early Novemberといったバンドが好きならば是非お勧めしたいバンド。会場にはまだ人がパラパラといるぐらいで大きな反応は無かったが、LA出身のバンドに温かい拍手を送っていた。
結成4年弱のSpanish Love Songsだが、メンバー達の音楽活動は長く、ヴォーカルそして演奏については全く問題はなかった。ヴォーカル兼ギターDylanはメロディ重視のクリーンヴォーカルだが、しゃがれたドライなトーンの為Hot Water MusicのChuckを思わせる声である。バンドはAnti-Flagが経営するA-Fレコードと契約しており、パンク界でも長きに渡って活動するAnti-Flagが認めたバンド。こうなってくると曲のクオリティでどこまで客を惹きつけるかが今後の課題だろう。是非とも頑張って貰いたい。リンク先から彼等の最新PVが見れます。
Go to link短いセットチェンジの後、ベテランハードコアパンクThe Adolescentsのメンバー達が登場。20年以上の活動歴を誇り、Social Distortion、Agent Orangeと共に並び称されるOrange Countyのベテランパンクバンドにオーディエンスが続々と集まっており大きな歓声で迎えられた。ベーシストSteveはパンク界の中でもBowling For SoupのChrisと共に巨漢として知られている。管理人は今回二度目となる彼等のライブだが、心なしか50歳を過ぎたからなのかSteveが少し痩せて見えた。前列に居たファン達から気軽に話しかけられSteveも積極的にコンタクトをとっていた。
これまで二度解散しているThe Adolescentsだがメンバー間の結束力は強い。曲間でヴォーカルTony、ベースSteve、ギターIanとDan(写真)が全員で掛け声や合唱するパートがあり4人の息はぴったり。やはり4人のヴォーカルパフォーマンスは迫力がある。先程のSpanish Love Songsと比べると勢いが違いオーディエンスの乗せ方も熟知しているのだろう。オーディエンスは早くもこの日初めてとなるサークルピットを展開。
Steveと共に高校時代にThe Adolescentsを結成したオリジナルヴォーカルTonyは、一見ダラーっとしたパフォーマンスなのだが、ヴォーカルパートになると途端にステージ前方に出て写真の様に構えて歌う。バンドは代表曲であるLA Girlsも披露。ファストな展開からブレイクダウン的なスロウパートとなる人気の曲だ。バンドはラストに曲Kids Of The Black Holeで締めた。
今回Strung Outのライブを見るに当たって注目していたのは長年ドラムを担当していたJordan Burnsの後任となった新ドラマーRJ Shankleのプレイである。RJについてはStrung Outに入るまで知らなかったし、彼がプレイしているメロディックパンクRunaway Kidsについても知らなかった。Runaway Kidsはスピード感のあるキャッチーなパンクサウンドが売りでSum 41のファストな曲を連想して貰えれば分かると思う。RJのプレイに問題は無かったが、Jordanの鬼ドラムプレイ、そしてどっしり感のあるドラムを見ていたファンからすると少しもの足りないのかもしれない。長年サポートしているファンにとっては少し時間が必要かもしれないが若いプレイヤーだけに長い目で見て欲しい。因みにRJは自身のドラムプレイも投稿しており下リンクからBring Me The Horizonのカバープレイが見れます。
Go to link今回で4回目となるStrung out。この日ヴォーカルJasonのパフォーマンスはマイクの調子が悪かったのか序盤は非常に聞きづらいものだったが徐々に改善されていった。ギターRobとベースChrisもバックヴォーカルとしてサポートしているだけに余り違和感と取るオーディエンスも居なかった。バンドはアルバムExile In Oblivionから曲Analog、アルバムBlackhawks Over Los AngelsからCalling等ファンから人気の高い曲を披露。
ベースChrisとギタリストJake。Strung Outは所属しているFat Wreck Chordsと契約前からメタル系のサウンドでプレイしているだけに楽曲でもメタリックなギターリフが彼らの持ち味。バンドは最新作TransmissionAlphaDeltaからも曲Rebellion Of The Snakeをプレイ。ラストパートのJakeのメタリックなギターリフが印象的でる。オーディエンスにはヘドバンする人も少なくない彼らのライブ。