
Bring Me The HorizonのOli SykesがCount Your Blessingsの再レコーディングについて、これまでの活動について語る。
5/26/2026

Bring Me The HorizonのフロントマンOli SykesがYoutuberでミュージシャンNik Nocturnalのチャンネルに出演しインタビューを受ける動画が公開。
先日、Bring Me The Horizonは2006年にリリースしたアルバムCount Your Blessingsの発売20周年を記念し完全再レコーディングされた作品Count Your Blessings|Repentedを7月10日にリリースする事を発表。再レコーディングにあったてはOliとギタリストLee Maliaがプロデュースを手掛け、Humanity's Last Breathにてギター兼ベースそしてVildhjartaにてドラムで活躍するBuster Odeholmがミキシングを担当。
アルバムCount Your Blessingsはデスコア色の強い作品であり、バンドの名を世に知らしめるきっかけとなりました。しかし、最終的に彼等を現在のアリーナ、ヘッドライナー級としての地位を確固たるものにしたのは、よりメロディックなオルタナメタルへと徐々に移行していった事だと思っています。その為、長年に渡るバンドの音楽的進化は、初期のファンとの間に少なからぬ溝を生んでしまっていました。しかし、この過去のチャプターに立ち返るという動きは、ある意味ではその溝を埋めることになるのかもしれません。しかし同時に、近年Bring Me The Horizonが発表してきた作品からのファンは現代的な作品に慣れ親しんでおり、今回の再レコーディングには疎外感を与えるかもしれません。Youtuber Nik Nocturnal自身もBring Me The Horizonの初期作品から聞き込んでいるファンの一人であり、過去と現在のBring Me The Horizonを知るファンとしてOliに質問しています。
先ず、Oli曰くCount Your Blessings制作時は音楽大学にいったギタリストLee Maliaと元ギタリストCurtis WardはMetallica、Pantera、At The Gates等を好んで聴いており、北欧メロディックデスメタルをOliが知れたのはこの二人のお陰であると発言。また、OliとドラムMatt NichollsはGlassjaw、Norma Jean、Poison The Well、The Dillinger Espace Plan等の作品を聴いており、この両サイドがそれぞれの意見を出し合って出来たのがCount Your Blessingsだったそう。
今回公開された約1時間14分にも及ぶNikとOliのインタビューセッションにて、OliはCount Your Blessingsの再レコーディングの経緯について語っており。長尺なインタビューの為この記事ではインタビュー内容を簡潔にまとめました。インタビュー前半では、Oliは昨年双子の父親になって以来、家族と過ごす時間を増やし、子供達のそばにいてあげられるよう、バンドのツアー日程を短縮するよう働きかけてきたと語っていました。 因みに、Oliの息子はスクリームが出来るそうです。Oliは家族と一緒に平和な朝ごはんを食べて、その後に自宅にあるスタジオにて殺人等過激なことを唄ったCount Your Blessingsの楽曲をレコーディングをするのは非常に変な感覚だったと発言。また、Oliはスタジオにてスクリームヴォーカルを繰り返していた事で、奥さんに対し子供達にはキチンと何故自分がこんなにスクリームしているのか説明してあげてねと言っていたそうです。
またNikからCount Your BlessingsからSuicide Season (2008)、There Is a Hell Believe Me I've Seen It. There Is a Heaven Let's Keep It a Secret. (2010)、Sempiternal (2013)、That's the Spirit (2015)、Amo (2019)そして近年発表したPost Human作品と音楽的進化を続けるバンドについてどう思っているのかを問うと、OliはCount Your Blessingsの時は本当に友人達の前や地元のクラブで尊敬していたポストハードコアバンドのサポートで演奏できたら良いなぐらいの小さな夢であったが、もし本気になってもっと上を行くものを作ったらどうなるだろうという思いからSuicide Seasonが出来た。リリース直後はCount Your Blessingsとの音楽的な違いから不評だったもの、時間が経つについてSuicide Seasonが爆発的に売れる事になった事で一部の批判ばかりを気にするよりも大多数が「OK」と言っているならそちらに耳を傾けたら良いじゃないかと思うようになったと発言。そして、Sempiternalの制作前はOli自身が薬物依存症に陥り、メンバー達に迷惑を掛けた事で、メンバー達に借りを返す為にも良い作品を作ろうと思って本当に頑張って出来た作品がああなったと説明。同作に収録された代表曲Can You Feel My Heartについても、当初はシンセパートがないゴシック調の曲であったがエレクトロロックM83の様なシンセパートがあったら良いなと言ったら元キーボードJordan Fishが5秒でシンセパートを演奏してくれ出来上がった作品であった事を説明。Amoについては、当時はメタルバンドというレッテルを貼られる事を嫌ったバンドが自分達はこんな音楽も作れるぞという事を知らしめたかったという思いから制作したと説明。バンドは計画的にデスコア、メタルコア、ロック、ポップロック、オルタナメタルに変えていった訳ではなく、その時に自分達が出来る最高な作品を作ろうと思ってやっていったら自然とこういう音楽的な進化になっていった事を説明。曲Can You Feel My Heartの様に本当にランダムな感じで完成できた曲も多く、いま過去の作品を同じ様に作れるか、と言ったらそれは出来ないと説明。
OliはこのCount Your Blessings再レコーディングの為にスクリームヴォーカルを習い直した事を説明。また、時代遅れ感のある歌詞の一部を変更する可能性についてもバンド内で議論があった事を認めるも、最終的には当時のCount Your Blessingsから余り手を加えずに現在のバンドメンバーでレコーディングしたとのこと。Oli曰く、自身も昔とあるアーティストの初期EP作品を好んで聴いていて、そのアーティストが後になって同EPからの楽曲を再レコーディングし新たにリリースした事があったが、オリジナルにあったスクリームパートやバックヴォーカル等が無くなっておりガッカリした感があった為、今回のCount Your Blessings|Repentedはオリジナルを尊重して再レコーディングした事を説明。
「俺等がCount Your Blessingsの楽曲をライブで演奏しないからって、多くの人が俺等があのアルバムを嫌ってるか、恥ずかしく思ってるんだと思ってるみたいだけど、実はただ、あの音にずっと不満があっただけなんだ。あの作品を制作し終えてスタジオから出た時、俺等は全然乗り気じゃなかったのを覚えてるよ。当時は小さなバンドだったし、予算もあまりなかったんだ。本当はKillswitch EngageのAdam Dutkiewiczとか、このアルバムをカッコよく仕上げてくれるような人とやりたかったんだ。でも結局Dan Spriggと制作する事になった。彼のこれまでの実績といえば彼を貶めるつもりはないし、彼自身の分野では優れたプロデューサーだろうけど、あの当時彼が制作に参加したのはSimply RedやLostprophetsだった。だから、Simply Redの作品から俺達のデスコアアルバムってのは、まあとにかく ”まあ、いいか” って感じだった。当時は自分達が本当に何を求めているのか、どうやってレコーディングするのかも分からなかったんだ。メンバー全員クリックトラッキングなんて知らなかった。何もかもが未知の領域だった。Danもまた、メタルバンドに関しては実はあまり詳しくなかったんだ。俺はレコーディングの途中で体調を崩しちゃったから、5曲目あたりから、まるで靴下越しに歌ってるみたいな音になってるよ。俺等はいつも酔っ払ってたし。レコーディング中、メンバー同士で一緒に演奏することなんて一度もなかった。皆ただスタジオに入って自分のパートを録るだけ。誰も ”ちょっと待てMatt、それリズムがずれてるぞ” なんて言わなかったね。だから、そういった感じが音に表れてるよね。制作が終わってから俺の車の中でCDを再生した時のことを覚えているよ。俺の車の後部座席には巨大なサブウーファーが載っていてね。よくAll Shall PerishのアルバムThe Price of Existence(2006)からの曲Wage Slaves等を聴いていたな。あのサブウーファーで聴くと、All Shall Perishの楽曲がとにかく凄まじい音だった。だからバンドメンバー全員でいつも俺の車に乗って音楽を聴いていて最高だった。そして、作りたてのCount Your Blessingsを流してみたんだけど、俺は ”うーん、なんか音がいい感じじゃないな” って思ったよ。家に帰る道中ずっと ”音が良くないな“ ってつぶやいてたのを覚えてる。Count Your Blessingには本当に不満だったから、それ以来一度も聴いてないと思う。それから何年か経って、当然ながらその曲に再び耳を傾けることもなかった。ライブで曲を演奏することはあったけどね。」
Count Your Blessings|RepentedのプロデューサーにBuster Odeholmを起用した理由については、
「俺等はただ、今それをやっている人達のスタイルに合わせようと思っただけなんだ。でも実際、今そんな音楽をやっている人は誰もいないってことに気づいた。だからBuster本人でさえ、苦労したとは言わないけど、最初のミキシングは、いわゆる彼の定番のミキシング作業だった。スネアはド派手で、キックもド派手。リフはゲインかけすぎて、ほとんど聞こえないくらいだったな。でも音は最高だった。誤解しないでほしいんだけど、音は確かにずっと良くなってたし、カッコよかったんだ。でも俺等は ”この再レコーディングバージョンを、現代のバンドみたいな音にしてはいけないな。2006年に作ったあのサウンドを、最高の形で再現する必要があるんじゃないか” って思ったんだ。だからキックはもっとカチッとしたトリガー感の強い音にした。スネアはキレのあるピーンと響く音がいい。ブレイクダウンは太めの音でも構わない。リフははっきり聞こえるようにしなきゃ駄目だと思ったね。だってアルバム全体がリフだらけなんだから。曲の大部はヴォーカルよりもリフの方が多いんだ。だからリフがちゃんと聞こえなきゃダメだと思ったよ。聞こえなきゃ意味がないからね。」
Oliは、リリース20周年を記念するCount Your Blessingsを再解釈し、現代的なサウンドに仕上げることは、彼やバンドメンバーが当初予想していたよりも難しい作業だったと語った。
「先ず、Count Your Blessingsを再レコーディングする事に対して他のメンバー達がどう思うか心配だったんだ。でもメンバー全員が ”やりたい” って言ってくれた。速いリズムで体力的にもキツイドラムのMatt Nichollsでさえも ”やる” と言ってくれたんだ。俺はブラジルに居て、LeeとMattはイギリスに居る、そしてベーシストMatt KeanはLAに住んでいるからリモート作業でレコーディングを行っていったんだ。再レコーディングについては、参考になるものが何もないから本当に難しかったよ。今、色んなバンドが再レコーディングをやっているけど、その殆どは、パロディというわけではないけど、すごくありきたりなクラシックなスタイルを貫いていて、現代的な再解釈って感じじゃないんだ。誰かは既にやっているだろと思っていたから俺も2025年とか2026年辺りに存在するリバイバルで参考になるものを探そうとしていた。でも、 ”この音楽では誰も自分の求めているリバイバルをやっているバンドはいないな。どれも古臭いスタイルだな” って思ったよ。難しい作業だったけれど、この再レコーディング作品は生まれ変わり、より鋭く、よりヘビーで、かつてないほど活力に満ちた作品になったと思っているよ。」
Oliによると、曲Liquor & Lost Loveという曲は、当初の仮タイトルであったDragon Slayingとしても収録されているとのこと。
Count Your Blessings発売20周年を記念してバンドが計画している今後のライブ公演について。7月10日~11日に英ManchesterのB.E.C.アリーナで行われるヘッドライナー公演のうち、少なくとも1公演は撮影される予定となっています。同公演では、Static Dress、Dying Wish、Heriot、Rolo Tomassi、Car Underwater、Still In Love(Count Your Blessingsを制作した元ギタリストCurtis Wardが在籍するバンド)がオープニングアクトを務め、Outbreakフェスが主催。Oliは、これらの公演ではステージ前のバリケードは設置されず、代わりにステージダイブなどが行えるよう、別の追加ステージが設けられることを明かした。
「バリケードがないだけでなく、ステージの前に追加のステージがあって、そこへ上がってステージダイブしたり、走り回ったり、モッシュしたりできるんだ。イギリスで有名なOutbreakフェスを開催している人達とタッグを組んで行う公演なんだ。同フェスでは主にハードコア系やハードコアメタルが中心で本当にクールなフェスなんだ。で、バリケードがないのがこのフェスのスタイルなんだよ。クレイジーな盛り上がりになることを期待してるよ。そして、この公演を撮影する予定なんだ。実は、その件についてもフェス側と話し合ってるんだよ。これから、ライブ開始前にオーディエンスに見せる安全に関する事前説明みたいな動画を新たに作る事になっているよ。動画的には ”こういうライブだからお互いに気を配って安全に過ごそう。でも、激しいモッシュは起こり得るし、実際に起こるだろう。だからどこに立つかは自分で決めておいてね。少しヤバいことになるかもしれないから。” みたいな動画にしようと思っているよ。正直、このライブがどうして合法なのか全然分からないんだよね。俺的にも、 ”これってどういうルールや規定で動いてるの?” って思うんだ。だって、オーディエンスは基本的に...まあ、追い出されることはあるけど、やりたければ俺達が演奏しているステージに上がってこれるんだよね。今の俺達のライブでは考えられないよ。」
こちらOliとNik Nocturnalの対談動画: https://youtu.be/4JPUDTwcPaM?si=qmthjVFEYd_Vbw8d



