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NightwishからヴォーカリストFloor Jansenが脱退。

10/25/2026

NightwishからヴォーカリストFloor Jansenが脱退。

フィンランド産シンフォニックメタルNightwishにて14年間ヴォーカルを担当したFloor Jansenが脱退。


Floorは2013年に前任Anette Olzonの次のヴォーカリストとして正式に加入。Anetteは2007年に約2000以上のヴォーカルの応募から選ばれたヴォーカリストでした。2012年9月の米ツアー中にAnetteは体調不良を訴えツアーを離脱(後に妊娠が発覚)、バンドはツアーを続行しサポートアクトであったKamelotで当時ツアーヴォーカルを担当していたElize Ryd(Amaranthe)とAlissa White-Gluz(当時はThe Agonist、後にArch Enemy、現Blue MedusaとDragonForce)を代役ヴォーカリストで出演してもらい、当時ReVampで活躍していたFloorを残りのツアー日程に出演してもらっていました。Floorが代役ヴォーカルで出演した10月にAnetteの脱退が発表。解雇理由についてはAnetteとバンドの双方意見が違い、バンドはAnetteの性格がバンドの制作時においてフィットしなかったと説明するも、Anetteは妊娠した事でツアー日程の変更を希望したが通らなかった事、自身の代わりにFloorが入る事に反対した事等で関係が悪化した事を説明。2012年から始まったツアーが翌年無事に完了した事でFloorは正式にNightwishに加入しました。


また、FloorはNightwishとしては三代目となるヴォーカリストであり、初代ヴォーカリストTarja Turunenは2005年10月にツアー最終日のフィンランド公演にてメンバー達がTarjaに手紙を渡してバンドの解雇を伝え、同時にその手紙を公開書簡としてネット上にも公開し大きな話題にもなりました。この脱退劇によりTarjaとNightwishは未だに和解とは程遠い関係となっており、双方とも復帰、歩み寄り等はありえないと現在でも語っています。


Floorを入れたバンドはアルバムEndless Forms Most Beautiful (2015)、Human. :II: Nature. (2020)、Yesterwynde (2024)をリリース。メンバーではFloor加入時にそれまでツアーセッションメンバーとして参加していたマルチ奏者Troy Donoockleyが正式に加入。2019年に不眠症でツアー活動を離脱していたドラムJukka Nevalainenが脱退。2021年にはベーシスト兼ヴォーカリストMarko Hietalaが現在の音楽業界に幻滅し、自分自身もう一度やりがいを見つけたい、新しい理由そして動機が欲しかった、と脱退しています。Jukkaの後任には離脱中にツアードラムで入っていたKai Hahtoが加入し、Markoの後任はJukka Koskinenとなっています。


Floorが制作に参加した最後のアルバムYestervyndeリリース後にバンドはツアー活動を休止。同アルバムのプロモーションを兼ねたツアーは現時点で行われていません。ツアー活動休止についてTroyはメンバー達の個人的な事情と燃え尽き症候群を懸念しての判断であり2027年にバンド結成30周年を記念するライブでは最新作からの楽曲も演奏するかもしれないと発言。休止期間中キーボード奏者Tuomas HolopainenとTroyはTuomasの妻Johanna Kurkelaと共にAuriで活動。Floorは2020年頃からソロ活動も並行して行っており2023年に初のソロアルバムParagonをリリース。Nightwishが活動休止期間に入ると二作目Hytressを制作し2026年6月に先行シングル曲Runをリリースしました。


そして10月NightwishがFloorの脱退を発表。以下バンドの声明です

「NightwishとFloor Jansenが別れる事になりました。

熟考の末、私達は相互の合意のもとそれぞれの道を歩むことを決断しました。この決断は、私達と今後の抱負にとって必要かつ重要なものです。したがって、これからはそれぞれの道でそれらの目標を追求していきます。お互いの芸術的な旅路において互いに最高の幸運を祈り合っていきます。

親愛なるリスナーの皆さん、私達にとっても、これは実に素晴らしい旅の終わりを告げるものです。

Nightwishはこれからも活動を続けます。私達は前へ進み、2027年にはスタジオに入り、新しいアルバムのレコーディングを行う予定です。

Nightwishの結成30周年を迎えるにあたり、私達の音楽と未来に対して、これ以上ないほど胸を躍らせています。」


そしてバンドの声明と共にFloorも声明を発表

「終わりは新たな始まりを生み出します。この決断を下すのは大変でしたが、私の前には明るい音楽の旅路が広がっていると信じています。これまでの素晴らしい年月を共に歩んでくださった皆様には、この道のりもぜひ見守っていただければ幸いです。人生の浮き沈みの中で、ずっと支えてくださり、ありがとうございます。

これからはソロ活動に全力を注ぎ、2027年にリリース予定の新アルバムHytressとツアーが十分に成長できる余地を確保していきます。近い将来、幸せな未来の中で、ツアー先でまた皆さんと会えることを楽しみにしています。

愛と敬意を込めて、Floor」


https://www.instagram.com/p/DegevenNnG5/


https://www.instagram.com/p/DegeyAKAuUs/?img_index=2


偶然にも、Floor、AnetteそしてTarjaは全員10月にNightwishから脱退している事です。TarjaとAnetteはバンドとの関係に溝が出来ていた事が明らかにされていましたが、今回のFloor脱退は意見の食い違いやバンドとの関係悪化等を聞くことはありませんでした。2022年にTuomasが受けたインタビューにて、「Markoが辞めた時はバンドも終わると思っていた。結果的にバンドは継続したが、もしFloorが辞めたら、その時はNightwishの終わりだろう、100%だ」と発言していました。

https://www.loudersound.com/features/nightwish-tuomas-holopainen-interview-2021


この事からもTuomasや他のバンドメンバー達がFloorを解雇する事は考えにくく、決別の理由は分からないままになっています。FloorとNighwishメンバー達のこれまでの経緯をまとめ考察してみました。


まず第一にあげるのはメンバー達の体力的、精神的な労力を費やして制作した最新作Yesterwyndeのリリース後プロモーションを伴うツアーを一切やらなかった事です。Floorは同作の制作初期時に乳癌を患い治療を受けており、そして治療後の翌年に妊娠、そして赤ちゃんを出産しました。Floorは当時を振り返り「本当に疲れていて以前の様にバンドのアルバム制作に打ち込む事ができなかったの」と語っています。Floorにとって激動の時期と個人的な歩みが重なりYesterwyndeは難産な作品であったが、それだけに時間を掛けて同作のテーマをより深く把握できるようになり思い出深い作品になった事が語られています。

https://www.loudersound.com/news/nightwish-making-yesterwynde-tired-floor

Nightwishの休止期間であった2025年に受けたインタビューにて、FloorはYesterwyndeのツアーを行わない決断の背景を聞かれ、「Nighwishに関してはこれまで何事も120%の力を注いできました。でも、それだけのエネルギーがなければ一休みした方が良い、とバンドが判断したのです。演奏できれば最高なのにね...」最後の部分 ”It would be great to play but...”はFloorは新作を楽曲を披露したいけれどできない、無念さが滲み出ているように受け取れます。

https://www.loudersound.com/features/floor-jansen-nightwish-arent-done-touring-theyre-just-taking-a-break

別のインタビューにてマルチ奏者Troyはツアー活動を休んだことについて「そうですね、私も他のメンバー同様、その決定に関与しました。その結論を強いられたわけではありませんが、パンデミック以前のかなり早い段階から、その方向へと導かれていました。やりすぎて燃え尽きてしまう危険性があることに気づいたのです。そこで決断を下しましたが、驚くべきことに、この活動休止、つまりこの休みは、私達全員の為のものです。期間の制限はありません。バンドを再び結成してライブを行う時期については、現時点ではまったく計画がありません。今のところ、個人的には、そしてメンバー全員としても、バランスを取り戻し、バンドとしての方向性を取り戻そうとしているところだと思います。簡単なことではありませんでした。個人的な問題もたくさんありました」と語っています

https://arrowlordsofmetal.nl/troy-donockley-we-were-burning-out/


二つ目は、FloorとNightwishとのズレが今年の夏ごろから表面化してきた事で、ファンの多くはFloorがNightwishの今後について何も知らされていないのでは、と思われていた事です。6月下旬、Floorはこれまで制作していたソロ新作Hytressからの先行シングル曲Runをリリースし、8月にはソロアルバムHytressを2027年1月15日にリリースする事を発表。また、この間Floorは来年1月から2月にかけてHytress欧州ツアーを行う事も発表しています。そして8月にFloorが受けたインタビューにてYesterwyndeリリース後から活動休止となっているNightwishの今後について聞かれた際Floorは「予定は何もありません。それがNighwishの現状です。活動は一時休止中なの。いつ何かが始まるかについても、何の連絡もありません」と発言。

https://youtu.be/SYPuZ8YKFks?si=CWM32sbFgzkX-BQD

しかし、Floorが受けたインタビューと同時期にTuomasはMetal Hammerからインタビューを受けており、6曲のNightwishの新曲が完成している事、そして来年新作を制作する為にスタジオに入る予定である事も発言。「来年はツアーを再開するにはまだ早すぎる。その翌年ならあるかもね。 ライブを行う前に、もう1枚アルバムを出したいと思っているし、それは間違いなく実現する。そのための準備は、すでに来年に向けて進めているんだ」と発言。

https://www.loudersound.com/news/nightwish-have-six-songs-written-next-album-2026

そして同時期に受けたChaoszineとのインタビューでTuomasは「ここ数ヶ月、Nightwishの次作アルバムの制作に取り組んできており、来年5月にはスタジオ入りする予定です。その点でも順調に進んでいます。この休養期間は私達にとって本当に良かったことでした。今までになく次々と曲が湧き出てきている気がしますし、Nightwishの次のアルバムも、ソロ活動も、どちらも本当に楽しみなんです」と発言。

https://youtu.be/KAtTnrL7lso?si=V-Uxa38XnjvnNa6r

Tuomasは新作の制作に取り掛かりスタジオのスケジュールも抑えているにも関わらず、ヴォーカリストであるFloorには一切の連絡がない事、Floorだけに限らずこの点については他のメンバーである結成メンバーでありギタリストEmppu VuorinenそしてTroy、Kai、Jukkaが知らされていたのかは定かではありませんが、今後のソロ活動について発言するFloorとNightwishの新作について話すTuomasのズレはファンの間で話題になっていました。

そして8月、Nightwishの作品をプロデュース、ミキシング、エンジニア等を担当していたTero Kinnunenがオークションを開催した際、Nightwishメンバー達も揃ってオークションをサポートしました。TeroがHuman. :II: Nature.とYesterwynde制作時に使用したiMac Retina 5K 27インチスクリーンにはメンバーの直筆サイン入りとなってあるもの、Tuomas、Emppu、Troy、Kai、Jukkaのみのサインがありました。下リンク先の写真にも久しぶりにNightwishメンバーが勢揃いしているにも関わらずFloorの姿がありません。

https://www.catawiki.com/fi/l/106120321-nightwish-studion-kaytossa-ollut-apple-imac-retina-5k-27-2019-viiden-nightwishin-jasenen-allekirjoittama-henkilokohtaisesti-allekirjoittu


そして三つ目は、2024年にFloorが受けたオランダの雑誌Aardschokマガジンでのインタビューにて自身の癌治療について、Nightwishメンバーについて、そして最新作Yesterwyndeについて話していた事です。

-乳癌治療はFloorにとって辛い時期で大変な経験だったが他の女性達を励ます為にこの事を率直に話していきたい。

-Marko脱退は彼女にとって、バンドにとっても大きな痛手であり、ライブやアルバムのレコーディングでも彼の声やエネルギーがどれ程恋しいかを語り。Jukkaはとても社交的でグループの調和には欠かせない存在である。

-TroyにはMarkoのような声質がない。YesterwyndeではTroyの歌唱部分をもう少し減らしても良かった。個人的な意見であり、Troyは悪くない。Troyはフォーク調のパートには向いているがYesterwyndeにはMarkoの方が合っていただろうと感じる箇所が数多くある。

-Yesterwyndeの収録曲Swayの制作時、先ず自身がヴォーカルを録音し、その後Troyが録音したが、出来上がった音に驚いた事。Floorの個人的な感想では、Troyのヴォーカルを加えたからと言って曲が良くなったわけでなかった。しかし、最終決定権はTuomasにある。

-ツアーの休止に自身は賛成していない事。もっとも、当然ながらその決定を受け入れざるを得ず、今後はソロ活動に注力していくこと。

-最後に、FloorはYesterwynde全体の仕上がりには満足しており、素晴らしい作品が出来上がったと思っており、ファンにも楽しんで欲しいと願っている事を発言。

https://floorworld.floorjansen.com/c/nightwish/

インタビューでは、メンバー達に対し素晴らしいミュージシャンであり仲間であるが、Markoの代わりはやはり居なかった事。そしてツアー活動休止については反対していたがバンドの決定には従う他は無かった事を発言。


これら三つの出来事からも、Yesterwyndeの制作時から、活動休止発表、そして活動休止中に掛けてNightwishの中でFloor対残りのメンバー達による1対5の構図が出来上がっていたのではと言われています。


脱退後多くの温かいサポートを受けた事でFloorは以下にメッセージを投稿。

「Nightwishから脱退というニュースが報じられて以来、私とNightwishの両方に幸運を祈る、たくさんの温かい反応をいただきました。もちろん皆さんは心配しているでしょう。もちろん悲しいでしょう。私も同じです。ですから、皆さんと共にこの新たな時代へと飛び込み、新たなスタートを切りましょう。私に関しては、2027年1月上旬に新ソロアルバムがリリース予定で、ツアーも予定されています。詳細は追って発表します。Nightwishでの14年間、そして新たなスタートを切るための、この本当に素敵で温かくリフレッシュできる活力をありがとうございました。」


https://www.instagram.com/p/DerirJliUwo/


こちらFloorの最新ソロシングルEverything Is Moving Onのミュージックビデオ:https://youtu.be/agDg5qJIX9Y?si=jNI7VdZXir6LM0WD


そしてこちらFloorとNightwishの最後のライブとなった2023年6月のフィンランドでの公演のライブ映像:

intro+曲Noise: https://youtu.be/XgzPFavi6xE?si=dJJUYI9jQBO4N4_1

曲Storytime: https://youtu.be/VtrvseaRMhA?si=GQd89goytwIskVN2

曲Tribal: https://youtu.be/CUN16MxgZc4?si=DorxQ5aFVi00oJGP

曲Elan: https://youtu.be/FeT-sB1X4J8?si=xRDEATuwpdjIxCwk

曲7 Days to the Wolves: https://youtu.be/WojhY_PyqJA?si=wErbWp-ETlG11UVh

曲Sleeping Sun: https://youtu.be/PVgwgACS6xc?si=bx-B3RSgE2P2dH2M

曲Dark Chest Of Wonders: https://youtu.be/hlX_VHN5P2M?si=391Cor-yAnOlg0vI

曲How's The Heart?: https://youtu.be/NJkNYI6WS8A?si=G1X7AoOhwmQjiTtE

曲I Want My Tears Back: https://youtu.be/vexnS3uZcNs?si=UKc9B7jH5HQIKHVd

曲Sahara: https://youtu.be/xGukTI1ZNL8?si=0w36lThnW2AR45-v

曲Nemo: https://youtu.be/fHVHpnEV8ck?si=MLtqdBw36Rgxd0qU

曲Shoemaker: https://youtu.be/Jae_6hel-BQ?si=BA2uBKCrCuT5_TLx

曲Last Ride Of The Day: https://youtu.be/901Ml2L_bLA?si=J7TNO9dT23wy0DOy

曲Ghost Love Score: https://youtu.be/PL4vMet54nA?si=S-uCnxsKd5k7R9TE

曲Greatest Show On Earth: https://youtu.be/95DdhwoXm1M?si=hDnIh5A8HGInN0jp

オープニングそしてエンディングシーンFloorがAll the Works of Nature Which Adorn the World-Ad Astraのパートを熱唱し終了: https://youtu.be/vcndZfbVXLU?si=6AE9bV-TV0jJfYJS


Floorの後任は難しいと思いますがNightwishの今後の活動に期待を、そしてFloorにはこの14年間素晴らしいライブと作品を本当にお疲れ様でした。

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