The Black Dahlia Murder: Trevor Strnad Interview at The Summer Slaughter Tour 2017

 

米国にて10年続く「夏の殺戮ツアー」ことThe Summer Slaughter Tourで3度目のヘッドライナーに抜擢されたThe Black Dahlia MurderのフロントマンTrevorが出演前にインタビューに応じてくれました。今年に入り新ギタリストBrandonが加入した経緯について、そしてファン待望の新譜Nightbringersについて、そしてアンダーグランドで活動するバンド達について等等Trevorに大いに語ってもらいました。ライブレポートと一緒に読んでいただければ幸いです。

 

現在行っているSummer Slaughter Tourはどんな感じですか?彼方達の他にも今年はDying Fetus、Origin、そしてLorna Shore等出演していますがベテランや若手が混ざった今回のライナップはどう思いますか?

 

Trevor: Summer Slaughterツアーは成功しているよ。いつも人が一杯に入っているし、今年はツアーの十年目という節目、そして俺達のNocturnalの十周年という事も重なって全曲ライブをやっているけどオーディエンスの反応は最高だね。これまで幾度もNocturnalの全曲ライブのリクエストがあったんだけどこういう形で実現出来て本当に嬉しく思っているよ。

Lorna Shoreとは一緒にツアーもやった経験があるし、Dying Fetusとも対バン経験があるんだ。彼等とは友人関係でもあるからね。そして彼等の新譜を聴いたかい?最高だよね。彼等の最強ライブを毎晩見れるのも本当に楽しんだ。新しく知り合ったバンドではBetraying The Martyrsが良いね。フランスからわざわざツアーしに来ていてね、彼等のパフォーマンスは素晴らしいし、本当に良い奴等なんだ。

 

今年になってギタリストを変えましたよね。前任Ryan Knightは家族との時間を大切にしたいから脱退し、後任としてArsisやCannabis Corpseでプレイ経験のあるBrandon Ellisが加入しました。RyanもArsisでギターをやっていて、今回また同じバンドからギタリストを引き抜いた感じですが、BrandonはRyanの推薦だったのですか?ギタリストチェンジの背景を少し教えてください。

 

Trevor: Ryanの最初の希望がBrandonだったのさ。Ryanは脱退する一年前に既に辞める事を言っていたから、俺達は時間に余裕があるメンバーチェンジを行う事が出来て本当に一番平和的な別れだったと思う。Brandonは80年代活躍したのギタリスト達、特にOzzyのバンドでプレイしていたRandy RhoadsやJake E. Leeに影響を受けたプレイヤーでね、Ryanとはまた違ったタイプのギタリストだ。バンドへ加入する前の一年間BrandonはThe Black Dahlia Murder (TBDM)の楽曲を練習する機会があり、スムーズに交代が出来たのさ。全てRyanのお陰だよ。彼とは今でも良い友人だし、彼には是非とも今度発表する新譜を聴いてほしいんだ。

 

Brandonは24才ですよね。という事は彼方達がデビュー作Unhallowedを発表した時、彼はまだ10才、小学生だった訳ですよ。Brandonは上手くバンドに溶け込めていますか?

 

Trevor: 実は今日が彼の25歳の誕生日なんだよ。バンドに加入してこれといって問題もないな。彼はバンド内で一番若いけれど年齢の割に落ち着いているんだ。彼はライブを目一杯楽しんでいるし良いエナジーを持ってきてくれた。そしてドラマーAlanも結構若いからね、バンドが少し若くなったかんじかな。何か俺が子供を持ったみたいだよね。(笑)

良いじゃないですか、バンドが一つの家族みたいで。(笑)

Trevor: うん、そうだなTBDMも遂に家族になったか。(笑)

 

彼方達は10月6日に新譜Nightbringersを発表する予定ですね。前作Abysmalは2015年に自分が聞いたデスメタルのアルバムでも気に入っているアルバムでした。スピード感、ダークさ、メランコリックなサウンドが素晴らしかったと思います。NightbringersはAbysmalに比べどういった作品になるのでしょうか?

 

Trevor: Nightbringersはまたダークであり、そしてメランコリックでもある。しかしAbysmalとはまた違ったモンスターなんだよ。Brandonも加入して4曲書いてくれたんだ。新しい息吹があるアルバムでもあるし、何と言ってもBrandonはバンド内で最も音楽の教養を受けてきたプレイヤーでもあるからね。全ての曲がファストなデスメタルという訳で無く、この新譜はこれまでよりもバラエティに富んだ作品になっているよ。As Good As Deadという新曲はBrandonが書いた曲の一つでもあるんだけど、Queenを連想させるギターリフがあったりTBDMでも最もロックなソングになっている。

 

実に楽しみな作品です。このツアーにおいて、彼方達はアルバムNocturnalの10周年記念として全曲ライブを行っています。NightbringersとNocturnalは言葉としては「夜」をテーマにしていますね。そして、At The Gatesのカバーアート等を手掛けたKristian Wahlinがどちらのアルバムのカバーアートを手掛けています。色々と共通点がありますが、NightbringersはNocturnalと関連付けて制作前から既に彼方の構想にあったのでしょうか?

 

Trevor: テーマ的には俺達のアルバムは常にダークだけど、確かに回帰という点では前から構想にあったんだ。俺達は同じアーティストを二度カバーアートに使った事が無かったからね、ファンはKristianがまたアートを手掛ける事に驚いていたよ。Nocturnalが発表されて10年の歳月が流れて、もう一度あの頃に近づけてみたくなったという所かな。あの頃応援してくれたファンが今でも応援してくれているのかは解らないけどね。

 

彼方が書く歌詞は短編のホラーストーリーになっていますね、例えるなら彼方が影響を受けたCannibal Corpseの作品の様に。これまで発表されてきた沢山の曲がありますが、どうやってこう次から次へとホラーストーリーが生み出されているのか興味があります。

 

Trevor: 確かにあの歌詞の書き方、3分程度で完結するホラーコミックはCannibal Corpseからもろに影響を受けているよ。若い時に聴いていたデスメタルバンド達からも色々と影響を受けていて…そうだな…クラシックなホラー要素に自分自身の色を着けて書く事を目指しているんだ。ゾンビやヴァンパイアはありきたりと思うかもしれないけど、それこそメタルに必要な要素だと思うんだよ。変化を求めるのではなく、自分自身が若い頃にゾクゾクして聴いていたデスメタルの感じを表現したいんだ。あの頃の俺はクールでカラフルなアートワーク、バイオレンスな要素に魅了されていたな。学生時代、唯一英語(国語)の授業だけが好きだったんだ。言葉を使って色んな事を表現できる職についたことはとても嬉しいし遣り甲斐があるんだよ。ファンの皆も次はどんな歌詞が来るのか楽しんで待ってくれている事も刺激になる。俺自身アルバムで最低一曲は身の毛もよだつ様な戦慄的なホラーを書くようにしているんだ。新譜では何曲かそういうのがあるよ。一曲では、女性の視点で描かれていて、その女性は妊娠できない人だけど子供が欲しいと切実に願っているんだ。そして、代わりに子供を産んでくれる代理母をようやく見つけ、子供の欲しさにその代理母のお腹を切り赤ちゃんを出すみたいなストーリーになっている曲があるんだ。その曲は実際あった事件でね。そういった本当にあった怖い話も歌詞になる事もあるよ、世の中本当に怖い事だらけだからね。人間という生き物程恐ろしいものはないよ。

 

近年The Black Dahlia Murderは日本に2014年、それから2012年と2010年にも公演を行っていますね。その前にも何度か来日していると思いますが、日本でのライブについて思い出等はありますか?

 

Trevor: 日本公演では毎回素晴らしいライブをさせて貰っているよ。日本のファン達は皆献身的にサポートしてくれ、そして非常に貪欲にメタルの歴史や現在のメタルを知ろうとしている姿勢には毎回脱帽するよ。音楽の素晴らしさを理解しているバイブがライブをやっていて伝わってくるんだ。そして、彼等は本当にメロディックデスメタルが好きなんだ。毎回日本に行くと立ち寄るレコードショップがあるんだけどそこにこんなでっかいカードボードのAngela(元Arch Enemy)が立ててあるんだよ。まずアメリカではない事だよね。日本のオーディエンスの前でメタルをプレイ出来る事は俺自身誇りに思っているし、メタルのチャンピオンになった気分になるんだ。俺達のデスメタルが音楽を良く知る日本のオーディエンスにも理解して貰えたってね。

 

自分は彼方が定期的にMetal Injectionサイトで執筆しているコラムThe Obituaristを毎回楽しく読ませて貰っています。コラムではお勧めのアンダーグランドメタルバンドを紹介していますね。自分も彼方のコラムを読んで初めてDeathspell Omega等を知ったんですよ。アンダーグランドのバンドを広く紹介している姿勢はとても良い事だと思います。どうやってあれだけ多くのバンドを聴いているのか教えてください。

 

Trevor: 読んでくれてどうもありがとう。もう毎日音楽を貪る様に聴いているよ。若い頃から穴を掘るかの様に新しい音楽を探しまくっているんだ。あのコラムは自分自身の課題でもあって、主要のメタルメディアも扱わない良いバンドを発表する為にやっているんだ。これ程メタルがメインストリームなジャンルになっている現代でも、俺が目を付けているバンド達はメディアでは一切紹介されないんだよ。そういった一生懸命活動しているけど中々メディアに取り上げられないアンダーグランドなバンド達を紹介していきたいと思っている。コラムで紹介したバンド達にはTBDMのツアーにも連れて行っているんだ。

 

The Black Dahlia Murderはツアー活動も精力的にやりながら毎2年にアルバムを発表し続けている数少ないバンドです。献身的にアルバムを発表しやり遂げている事、ファンの前から姿を消さない姿勢が彼方達のファンを熱狂させている要素だと思います。2年ごとに新譜を発表する事についてプレッシャーなどはあるのでしょうか?

 

Trevor: うーん、プレッシャーというのは余り無いかな。もう2年毎にアルバムを発表する事が俺達のDNAに入っている様な感じなんだよ。だから何と言うのかな、自然の成り行きみたい感じだね。でも確かにツアー活動を主体にやっている訳だから時間との格闘はあるのかもしれないな。そして、近年発表してきたアルバムはどれも評判が良かったから、次作をもう一段階レベルを上げようと常に心掛けて制作しているよ。でも、世間から注目されている訳だからこれほど光栄なことはないと思っている。

 

今回のSummer SlaughterツアーがThe Black Dahlia Murderにとって3回目の出演となりますね。一回目は2008年、そして2011年にも出演しどちらもヘッドライナーでしたね。Summer Slaughterツアーにおいて忘れられない思い出とかはありますか?

 

Trevor: そうだね、色々と思い出はあるけど、一番はやはり2008年のSummer Slaughterの初日じゃないかな。あの時のライナップを知っているかい?

自分も行きました。Kataklysm、Vader、Despised Icon。そしてまだ売れる前のBorn Of OsirisやWhitechapelも前座で居ましたよね。

Trevor: そうそう、そしてCryptopsyやAbortedも居たんだ。あのツアーの初日、あのライナップを見て自分達がヘッドライナーという事に心底感動したんだよ。俺達はとうとうここまで来れたんだってね。皆が当時発表したNocturnalを聴いてくれたんだと嬉しかった。兎に角、Nocturnalとあの時のSummer Slaughterでの成功が今でも俺達がこのシーンで活動出来ている要素になっている事は間違いないよ。

 

新譜Nightbringersも発表されますし、日本公演の予定等はあるのでしょうか?

 

Trevor: 現在、今後のスケジュールを立てている所なんだよ。日本でツアーはしたいけど、ただ、前作のツアーサイクルでも日本からは良いオファーを全く受けなかったんだ。何故か解らないけどね。僕等としては日本でライブをやる事を何時だって願っているんだよ。日本のファンが大好きだし、日本にあるマニアックなレコードショップも大好きなんだ。もしオファーがあれば直ぐにでも行きたいよ。俺的には日本を離れて時間が経ちすぎてる感があるから、待ちきれないんだ。

 

来日出来る事を願ってます。それでは最後に日本のThe Black Dahlia Murderファンの方々にメッセージをお願いします。

 

Trevor:  The Black Dahlia Murderをサポートしてくれ、着いてきてくれて本当にありがとう。直ぐにでも日本でライブをやりたいよ。どうかもう少し待っていて欲しい。もし日本に行けたらその時は皆でビールを飲み交わし一緒にヘドバンして楽しもうぜ。

 

インタビューに答えて頂きありがとうございました。今夜のライブ楽しみにしています。

 

Trevor: ありがとう。ライブではヘドバンの嵐になる事を予告しておくよ。

 

楽しみにしています。