The Ghost Inside: Live at SHRINE Outdoor, Los Angeles, CA

 

2015年11月19日、全米ツアー中であったThe Ghost Insideのツアーバスがテキサス州を走行中トラックと衝突し死傷者を出す事故を起こしました。事故により、バンドのバスを運転していたGregory Hokeさん(当時31)とトラックの運転手Steven Cunninghamさん(当時61)が死亡。バンドメンバー達は重傷を負い事故現場からヘリで病院で搬送され大きく報道されました。

 

あの事故から4年が経過。バンドメンバー達はこの4年間手術とリハビリを繰り返しSNSにてそれぞれ投稿していました。ドラムAndre Tkaczykは事故で脚を切断。義足をはめる生活になり、多くのファンそしてバンドメンバー自身もバンドが活動を再開出来るのか全く分からない状況でした。

 

しかし、The Ghost Insideのメンバー達は家族、友人、そして世界中のファンからの温かいサポートを受けリハビリに励み、一日限りの復活ライブを今年発表。バンドは同ライブをバンドと一緒に仕事をしてきたチームのみで行う事を発表。バンドメンバー達が信頼しているスタッフのみに声を掛け同ライブを運営。プレミアが付いたチケットは販売開始4分で完売。多くのチケットが転売サイトに出品された事も話題に。バンドは当初Shrine Auditoriumという屋内施設のライブ会場でのパフォーマンスを予定していましたが、同会場に隣接する屋外スペースを使い外でのライブ公演にして追加チケットを発行。

 

今回、管理人は許可を得てThe Ghost Insideのライブを取材した訳では無いので、いちファンとしてライブを楽しみ、感想文を書く形をとりました。ライブ映像はオープニングの一曲だけ撮影 (https://www.facebook.com/rockisnotdead/videos/642175622931981/)、そして写真も数枚手持ちのスマホで撮影しただけであり(下に掲載)、後は周りのThe Ghost Insideファン達と一緒に熱唱しヘドバンをしてライブを楽しみました。

 

 

7月13日、開場時間は6時だったが管理人は昼過ぎに会場へ到着。会場前には既に列が出来ており早朝から並んでいた人も居たそうだ。管理人の前で待っていたファンはスイスからこの日の為に渡米、また後ろに居たファンもカリフォルニア州の反対側東海岸にあるメリーランド州から来ており、全米、世界中からThe Ghost Insideファンが集まって来ていた。待つ時間も長いので色々と話しているとファン男性が先行でオープンしていたマーチテーブルで購入した限定シャツを見て呟く、「The Ghost Insideは今日で解散するのかな?」彼が手にしていたシャツには結成の2004そして2019とプリントされており今日で終わってしまうのかと思うファンも居た。「どうだろう」「いや、続けて欲しいよな」「今日のライブでメンバーが話してくれるさ」不安になるファンも居たが、今日The Ghost Insideが事故から生還しライブを披露してくれる事に感謝している気持ちは皆同じであった。

 

開場後ステージ前へ並びに行く。ファン達の話題はオープニングバンドは誰なのかという話で盛り上がっていた。一番人気は普通だったらあり得ないが特別なライブなだけに友人であるA Day To RememberやBring Me The Horizon(事故後BMGHは約100万円を寄付)の名前が挙がる、そして同じく共演が多いStick To Your GunsやStray From The Path等が候補に。しかし管理人はステージに設置されたドラムセットがThe Ghost Insideのもの以外に無い事に不思議に思っていた。普通ならサウンドチェック後ドラムセットは設置されたままにしておくのだがこの日はマイクスタンドが5本だけ。もしかしたらアコギ演奏をするオープニング?と思っていると最初のバンドが登場。

 

アコギロックThis Wild Life

登場時ギタリストAnthony Del Grossoの全身タトゥを見てThis Wild Lifeと分かる。伸ばした髭が特徴的なヴォーカル兼ギターKevin JordanとAnthonyのデュオでありThe Ghost Inside結成時からの友人。TGI初期時にツアーに出る為This Wild Lifeの二人はTGIにバンを貸した、しかし戻って来たバンには傷がついていた話を披露。しかしThis Wild Lifeの二人はバンド人生でも最も多いオーディエンスの前でプレイ出来た事に感謝しており、TGIメンバー達には今回出演させて貰って車の件はチャラにしてやるよと発言。This Wild Lifeも自分達の出演はオーディエンスに予想外になっている事を十分承知している様で、「今日のサポートバンドはStray From The PathやA Day To Rememberを期待していただろ?でもどちらも残念だけど出演しないよ」と笑いを誘っていた。

 

メタルコアWage Warのギタリスト兼クリーンヴォーカリストCody Quistad

This Wild Lifeのライブ後にCodyが登場し会場は遂にWage Warが来たーー、と大喜び。...Cody以外のメンバーは?今回Codyはソロで出演。アルバムDeadweightから曲Johnny Cashをアコギで披露。そして今度はThe Ghost InsideからのリクエストによりJohnny Cashの曲Folsom Prison Bluesを披露。The Ghost InsideはWage Warにとって大きな影響を与えてくれたバンドと発言。TGIとWage Warは共に同じプロデューサーAndrew WadeとA Day To RememberのフロントマンJeremyが制作チームの仲。

 

Trade Wind

ハードコアパンクStick To Your GunsのヴォーカリストJesse BarnettとStray From The PathのギタリストThomas WilliamsによるTrade Windが最後のサポートアクトとして出演。Jesseがステージに出て来た時オーディエンスは「なんだ友人バンド来ているんじゃないか」とStick To Your Gunsを期待していたが、STYGではなくTrade Windであった。The Ghost Insideとは何度も対バンし共演してきた2バンドは、ツアーバス事故から奇跡の復活を遂げたTGIをリスペクトし本当に嬉しいと長年の友人が多くの困難を乗り越え今日ライブを披露する事に感動している事を発言。

 

The Ghost Inside

Queenの名曲Bohemian Rhapsodyが掛けられ会場全体で合唱に。その後会場が暗転すると大歓声が、アルバムDear Yourからのオープニング曲Avalancheのギターフレーズが響くとステージに覆われたカーテンの後ろに浮かび上がるメンバー達。オーディエンスも合唱となりAvalancheでスタート。

 

フロントマンJonathan Vigilは言う、「もうステージに立つことは無いんじゃないかとリハビリ中何度も考えた。」事故によって脚を切断したドラムAndrew は普通ならバンド活動を続けて行くことは無理となるが、Andrewの父親Larryが息子の為に片足でもドラムをプレイ出来る機器を自己で制作。Andrewの懸命のリハビリと父親のかけがえのないサポート、Tkaczyk親子の努力があったからこそこの日ライブが出来る様になった事を説明。

 

またJonathanは曲間のMCにて、「3年と8ヶ月、この日の為に俺達は手術、リハビリ全てをやって来た。俺達は歩く事をまた覚えなければならなかった。俺達は生きていく術をまた覚えなければならなかった。また演奏するやり方を覚えなければいけなかった。壊れた状態である自分自身を理解しなければならなかった。君達、世界中の人々からの励ましの声が無かったら今日のライブはありえなかった。」と感謝の言葉を何度も述べる。

 

またこの日ローカルだけでなくカリフォルニア州外、そして世界中から集まって来たファン達にバンドメンバー達は感謝の言葉を述べる。Jonathanは「イギリスから居るかい?」「オーストラリアはどう?」「欧州本土からは?」と順番にオーディエンスからの反応が上がる。するとベース兼バックヴォーカルJim Rileyは「一つ大切な場所があるだろ?」とJonathanに言うと、Jonathanは「日本からはいるか?」と声を掛ける。日本から来たオーディエンスの声援にJonathanはにこやかに日本語で「どうもありがとう」と感謝する。2016年に日本のバンドCrystal LakeがTGIの曲Wide Eyedをカバーし全ての利益をTGIメンバー達のサポートとして送った事もありJonathanはステージ上でCrystal Lakeのサポートに感謝の言葉を述べた。TGIメンバー達にとって日本は非常に大切な国である様です。

 

Jonathanとバンドは今後について、「もしかしたら今後100公演あるかもしれない、もしくはもう二度とライブをプレイする事は無いかもしれない、そこはまだ分からない」と説明。今回バンドは入念なリハや準備を行いこの日のライブに全てを出し切った様ですが、Jonathanも前半4曲後ぐらいから、少し喉が疲れて来たと発言し(それでも最後までライブをやり切りました)もし活動を続けるならもう少し時間が必要なのかもしれません。Jonathanは当初復活ライブの会場をShrineに決定した時、自分達は大きな会場であるShrineでやれるようなバンドでは無いと思っていた、と発言。しかしチケットが販売され数分でShrineのキャパ全てのチケットが完売し、驚き、そして自分達の復活を待っていてくれたファンに感謝すると共にとても幸せな気持ちになったと発言。また今回のライブでは事前にライブストリーミングをする事は無いと発表していたが、ライブでは二人のプロカメラマンが全てのライブを撮影しており、いつの日か撮影されたライブ映像がどんな形になるか分からないが多くのファンに届けられる様にしたいと説明。ワープドツアーの総帥Kevin Lyman氏はThe Ghost Insideをワープドに出演させたく何度も何度も熱烈なラブコールを送っていたがバンドは丁重に依頼を断りLyman氏やその他世界中のプロモーター達に対しバンドは自分達だけでこの一日限りの復活ライブをやりたかった事を説明した経緯を説明。サポートバンドを全てアコギパフォーマンスにしたのもバンドの意向であり、ライブ写真を撮影するカメラマンもバンドとの関係が深い3人のカメラマン達だけに厳選した事を説明。

 

またThe Ghost Insideの復活ライブには上にあげたバンド以外にもAs I Lay Dying、Of Mice&Men、Falling In Reverse、そして前日カナダのフェスに出演しLAまで駆け付けたA Day To Remember等多くのバンド達が来場。The Ghost InsideはADTRにも是非プレイして欲しいと頼んだがADTRメンバー達はこの日の主役はTGIでありスポットに当たるのはTGIと出演オファーを辞退した事が説明された。またJonathanからこの日サポートでプレイしてくれたWage WarのCodyについて、Wage Warが8月末に発表する予定の新譜Pressureを全て聞かせて貰ったが2019年のベストメタルコアアルバムに間違いないと発言。

 

バンドはデビュー作Fury And The Fallen Onesから目下最新作のDear Youthまでの4作品から曲をチョイスしてプレイ。オーディエンスの多くが歌詞を熱唱、モッシュ内のプレッシャーもかなり強く大盛り上がりのライブでした。ライブ終盤バンドメンバー達はオーディエンスをバックに全員写真も撮影。バンドメンバー達は最後まで家族、友人、今日集まったオーディエンス、そして世界中のファンに感謝の言葉を述べラストに曲Engine 45で締めた。管理人自身曲を熱唱していると、よくぞ帰ってきてくれた、という思いから何度も涙ぐみそうになってしまった。ステージ上で彼等のライブパフォーマンス姿が見れる喜び、そして多くの人々のバンドに対する愛が一つに集まった非常に素晴らしいライブでありました。Welcome Back The Ghost Inside

Setlist:

Avalanche
Unspoken
The Great Unknown
Dear Youth (Day 52)
Out of Control
Outlive
Greater Distance
Between the Lines
Phoenix Flame
Thirty-Three
Mercy
Shiner
Dark Horse
The Other Half
Chrono
Move Me
White Light
Faith or Forgiveness
Engine 45