バンドを裏でサポートする人達をご紹介!
このコーナーではバンドを影で支えるマネージャー、機材テクニシャン、グッズ担当、プロデューサーやバンドを売り込むレコード会社やプロモーターの人々にスポットを当てて毎月更新していきます。
履歴書:
Slayer
Mastodon
Testament
Mindless Self Indulgence
Kittie
所属バンド:ベーシスト
Thine Eyes Bleed
Bloodcum
第4回:Johnny Araya
担当:ギターテクニシャン、Tom Araya, Slayer
故Jeff Hannemanのギターテックも担当。
今回のクルーは今年色んな事がバンド内で起こっているメタルの帝王Slayerから。Dave Lambardo(dr)の契約問題の縺れから離脱、そしてJeff Hanneman(g)の唐突な死。それらを乗り越え活動しているバンドのギターテックでありTom Araya(vo/b)の弟でもあるJohnny Arayaに焦点を当ててみました。
あなたの兄はSlayerのTom Arayaです。そしてあなたは長い事Tomのギターテックをしていますね。あなたの職業はSlayerから始まったんですか?
Johnny: そうだね。俺の職はSlayerが無名時代だった1983年から始まった。俺は何時も彼等のリハーサル場である俺の家のガレージに居て彼らの練習を観ていたんだ。俺が何時も彼らについてくるんで彼らも自然と俺に機材運びから機材の調節等を頼むようになったんだ。俺は13才の頃既にハリウッドの名門ライブハウスThe Roxyで彼らの為にビールを注文していたんだ。彼等のReign In Bloodツアーが始まった時、俺は彼等がもっと上に行くと思っていた。それと同時に俺の人生も決まったんだ。当時のSlayerの機材テクニシャンは皆プロだった、Dave(インタビュー時は在籍中)もプロのドラムテックを雇い、そしてKerryも。プロじゃなかったのはTomとJeffを担当していた俺だけだった。
あなたはギターテック以外にもSlayerのツアーマネージャーや他のプロダクションにも関わっているんですか?
うん。KerryのテクニシャンのWarrenとDaveのテクニシャンNormと俺は時々ステージマネージャーを任されるんだ。たいてい俺達がやる時はそのライブ会場の現場でSlayerのライブを任せられる適任者が居ない時だ。
心に残っているエピソード等ありますか?
まいったな。素晴らしい思い出はいっぱいあるよ。そうだな、1985年に初めてヨーロッパに行った時のことは忘れられないよ。俺達はツアーガイドのみでヨーロッパを渡っていた。だから俺がバンドの全てを任されていたんだ。ライブ会場に着いて機材を下ろした俺は直ぐにサウンドミキサーの所に飛んで行きサウンドチェックをした。大変だったけど凄く良い経験だった。それに16歳の小僧がサウンドミキサーに立っているんだぜ、凄いことだよ。
逆に最悪だったエピソードは?
オクラホマの高速道路で死にかけた事かな。1999年、当時俺とKerryのギターテックだったIan、それと俺達のバスドライバーはホテルからスタッフに連れられて次のライブ会場に向かっていた。ツアーバスが急遽故障して次の会場に新しいバスが先に着いていた。しかし、高速に入ったとたん俺達を乗せたバンがガス欠したんだ。バスドライバーとスタッフの奴が外に出てバンを押した。そしたらいきなり後方から叫び声が上がって次の瞬間車が俺達のバンに突っ込んで来たんだ。100キロ以上出ていた、酔っ払い運転だった。俺とIanは車内で吹っ飛び気を失っていた。それからしばらくして起きた時は車が坂道を下っていたんだ。俺は慌てて運転席に飛び乗りブレーキを掛けた。俺を含めて全員怪我だけで無事だったよ。しかしもう少しで谷底に落ちるところだったんだ。その後Slayerが出演したOzzfestで俺は痛み止めを飲みながらツアーする羽目になったんだ。
将来バンドのテクニシャンになりたい若い人に何かアドバイスはありますか?
まず学校に行け、それからしっかり勉強して、それで卒業しろ。ツアー生活は楽しい、しかし非常に過酷だ。家族や大切な人とは数ヶ月間かそれ以上会えない日が続く。それを覚悟しておくように。テクニシャンになりたかったら機材や配線等を扱えるようにしておくこと、後コードをはんだ付けできる技術が必要かな。
(このインタビュー時SlayerはまだPaulをドラムに迎えていなかった)Daveがドラムから離れていますが彼はドラムに帰って来ますか?
今は何とも言えないが俺もDaveには帰って来て欲しいんだ。だってDaveはSlayerの核な存在だ、あいつらは長年の友人同士で深い絆で結ばれているんだ。Daveとは早いところ話をつけてまた一緒にやって欲しいよ。(Johnnyの思いは残念な結果に終わりバンドはPaulを取る)
スラッシュメタルというジャンルは常にアンダーグランドで決してメジャーなジャンルではありませんでした。しかしSlayerは第一線で活躍できるバンドです。何故彼等がここまで出来たかわかりますか?
そうだな。絶対に言える事はSlayerは自分達の基本を忘れたことが無かった事がいえるな。彼等の代名詞的なスラッシュメタルサウンドを変えた事は無いことで今日までロイヤルなファン層が出来ている。彼等は音楽業界での成功よりも自分達の音を大切にやってきた、決してラジオ局で掛かる様なキャッチーな音を意図して作ったことは無い。
あなたはSlayerを常に一番近くで観て来た人です。バンドの今の成功をバンドの初期から予想していましたか?
まさか。彼等がここまで遣るなんてあの頃は予想もしていなかったよ。今ではメタルモンスターになった彼等はGrammyにも候補で上がり、Grammy賞も受賞した。そしてJudas PriestやIron Maiden等の大物からCircle JerksやX等のパンクともわたりあえるバンドは他にいないだろう。
アーカイブス
Jenny Douglas
ツアーマネージャー
Panic!At The Disco
Joey Sturgis
プロデューサー
Zack Cannon
ライブエンジニア
New Found Glory