
MUSINK 2019

ロックとタトゥーの祭典MUSINK 2019
今年で12回目となるタトゥーとミュージックを融合したフェスMusink。正式名称はMusink Tatoo Convention And Music Festival。数百人を超えるタトゥーアーティスト達が集まり、自身の作品を展示、そして来場者達はその場でタトゥーを彫って貰う事が出来る。毎年フェスは3日間行われ、会場は決まってカリフォルニア、Orange CountyにあるOC Fairgrounds and Event Centerにて開かれている。今年は3月上旬の8-10日の間に開催。昨年好評を頂いたDescendents、Blink-182、Good Charlotte、Lil Yachty、Machine Gun Kelly等が出演したMUSINK 2018ライブレポートは下リンクから。
2008年に行われた第1回目のMusinkはタトゥーアーティストでありながらモデルやコスメティックブランドも経営するKat Von Dが主催者となって始めたのが切っ掛け。当時タトゥーアーティスト達の日常を取り上げたリアリティ番組LA Ink等で人気アーティストとなっていたKat Von Dは自身の活動の原点であるタトゥーと同じくらい情熱を持っているミュージックを融合させたフェスを実現。実際Kat Von Dはロック界でも知られた存在であり、元Motley Crue、SIXX:AMで活動したNikki Sixxの元ガールフレンドであり、フィンランド産ゴスロックThe 69 Eyesではゲストヴォーカルで出演。
MUSINKが初めて開催された当時、タトゥーと音楽が融合したフェスは決して珍しくなく、南カリフォルニアのロングビーチには13年間続いたロックとタトゥーのフェスInk-N-Ironが既にあり、同フェスはロカビリー、サイコビリー、ロック、パンク系のアーティストが多く出演していた。残念ながらInk-N-Ironは2015年で終了。それ以外では、2000年当時デビューしたてにも関わらずSlayerやSepulturaをサポートにつけて全米を回ったSlipknotのTattoo The Earthツアーが有名。当時セルフタイトルを発表したSlipknotは新人だったにも関わらず誰も彼等をサポートに連れて行ってくれなかった。(理由は恐らくSlipknotがヘッドライナーアクトを食ってしまうからである。) そこでSlipknotも自身がレスペクトする数十人のタトゥーアーティスト達を連れて、自分達に協力してくれるバンド達と一緒に全米を回ったというのは有名な話。この様にタトゥーとロックは非常に愛称の良いジャンルな訳だ。
旗揚げした年こそ1万5千人を動因し結果的に成功を収めたMusinkだったが、その後主催者のKat Von Dが経営に関わっていたのかは謎。しかし2014年、Blink-182のドラマーTravis Barkerが新たな主催者となる。それまでサイコビリーやロカビリーの出演アーティストが多かったが、The Descendents、Judge、自身がプレイするBlink-182、Transplants、そしてロック以外にもラップに趣旨の深いTravisはSnoop DoggやTech N9ne等のラッパー達も同フェスに出演させてきた。またTravis自身のもう一つの趣味としてレトロなアンティーク車を並べたカーショウも新たなイベントとして追加しTravisはマンネリ化していたMusinkのジャンルに幅を広げ大きく貢献。
三日間のフェスでは、連日4-5組のバンドがライブを披露。アーティストのジャンルは様々だが基本はパンク、サイコビリー、ハードコア、メタル系のアーティストが出演している。過去のMusinkに出演したアーティストでは、サイコビリーでは大物Tiger Army、メタルDanzig、メタルコアAtreyu、パンクThe Damned、ポストハードコアThrice、ポップパンクNew Found Glory、パンクRancid、ハードコアGorilla Biscuits、故Lemmy KilmisterがやっていたロカビリーThe Head Catも出演している。どちらかというと最近頭角を現しワープドツアー等にガンガン出演しているバンドよりも、ここ数十年第一線で活躍してきたベテランバンドから、音楽ジャンルに影響を与えたアーティスト達が出演しており出演バンドの質は非常に高い。今回、そんな12回目となるMusinkの特集を組む事にしました。
気になる今年の出演バンドを紹介:
3月8日
Suicidal Tendencies
Hatebreed
Sick Of It All
Bleeding Through
All Hail The Yeti
初日から非常にヘビーなライブとなる今年のMUSINK。兎に角、ここ数年で一番ヘビーでハードなMUSINKの日になるのではないだろうか。カリフォルニアが生んだクロスオーバースラッシュSuicidal Tendenciesをヘッドライナーに、ハードコアの雄Hatebreed、ベテランNYハードコアのSick Of It All、そして地元オレンジカウンティ出身メタルコアBleeding Through、そしてLA出身のスラッジメタルコアAll Hail The Yeti。正に東海岸 VS. 西海岸メタルハードコアな一日であり、盛り上がりも最高なものとなる事間違いなし。
3月9日
Limp Bizkit
Travis Barker Drum and DJ Set
Ho99o9
City Morgue
二日目は何といってもヘッドライナーにMUSINK初登場となるLimp Bizkitの参戦だ。これまでDeftonesの出演はあったがLimpが来ることは予想していなかった。しかし、昨年、ギタリストWesと主催者であるTravisがコラボでスタジオに居る映像が投稿された事で、両者の間で出演交渉もあったのではないかと思ってしまう。主催者のTravisは自身のソロパフォーマンスを今年披露する様で、彼のドラム捌きを見る絶好の機会でもある。そして、オープニングにはThe Prodigy、Avenged Sevenfold、そしてThe Dillinger Escape Plan等が認める人気ホラーコアラップ、インダストリアルヒップホップのHo99o9(読みはホラー)が登場予定で、4組と少ないが内容の濃い二日目のMUSINK。
3月10日
The Vandals
FEAR
DEAD KENNEDYS
TSOL
Anti-Flag
VooDoo Glow Skulls
今年のMusink最終日を飾るのはベテランパンクThe Vandals。一昨年、NOFX等と一緒に登場した彼等が今年の最終日の会場を笑顔で終えてくれる事は間違いない。そして、去年も登場し二年連続となる出演となったベテランFEAR、そしてパンクシーンに影響を与えたDead Kennedys、TSOLも登場と往年パンクファンは見逃せない内容。そしてパンク精神を貫きライブパフォーマンスにも定評のあるAnti-Flag。そして新ヴォーカルを迎え新章に入ったスカパンクVooDoo Glow Skullsも登場。出演者全員30年以上のキャリアを持つバンドがナント6組出演し最終日を盛り上げる。
初日からラストまで非常に内容の濃いライナップとなっています。フェス期間の毎日が全く異なるサウンドのライブが楽しめる様になっており、全日程において活動暦が長く安心してライブを観れるバンド達が集結、若いのは二日目のHo99o9ぐらいで後は全員10年以上のキャリア。三日間を通して客層も全く違うものになると思われる今年のMUSINKは非常に楽しみなイベントであり、初日はハードコアやメタルヘッズの多いライブに、二日目はLimp Bizkitを見たいニューメタルファンそしてライトなオーディエンスに、そして最終日はがっつりパンクなオーディエンス。MUSINKらしい三日間であり、音楽好きなら見逃せない三日間になりそうだ。
3月開催のMusink、詳細情報は↓のMUSINKサインをクリック。
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